土井監督といえば「いま、会いに行きます」だが、TBS社員でもあり、本編はこれで3本目になる。
前作「涙そうそう」も良い作品だったが、あの時の長澤まさみを、今回は新垣結衣に置き換えた感じだ。
また、妻夫木の役を生田斗真が演じているような感じでもある。
これは、脚本家が2作とも同じ吉田紀子なのも関係しているだろう。
ただし、過去2作が悲恋(いずれかが亡くなってしまう)なのに対して、今回はよかった(笑)。
それにしても、ロケ地の変遷が凄い。北海道・釧路から始まり、東京、マンハッタンからカナダと、これは
ハリウッドの大作並である。
佐々木原カメラマンの切り取る見事な情景と共に、忘れられない印象的な場所も多い。これはやはりHDで観たい。
基本的には、釧路の仲間たちが、10年間でどう変わったのかを描くサブストーリーも進行しており、
蓮佛美沙子や徳永えり、それから東京以降のシーンで重要な役割を果たす向井理らの存在感も抜群だった。
この助演陣がいなければ、結果はもう少し違うものになっていただろう。
徳永は、同じ時期に小林組の大傑作「春との旅」も進行していたはずであり、一気に「北海道女優」のイメージが
付いた(笑)。
主演ふたりの情感の描き方も見事。演じた生田・新垣とも瑞々しい芝居で魅せた。
新垣結衣は、こと活動写真では「当たり」といえる作品がなかったが、本作は代表作の1本になるだろう。
ブルーレイには特典映像がない(ダイジェスト版が収録されているが、主題歌のPVみたいになっている)が、
その分コメンタリーが面白い。スタッフ&キャストに「暴走系」もいないので、穏やかなほのぼのトークが楽しめる。
戦場写真が渡部陽一のものだ、というのにびっくりしたり、「漁船が酔うんだよなあ」という生田が可笑しい。
星は4つです。