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インターネットが普及しつつあった頃、電子メールやネットニュースでハッカー(クラッカーではない)たちが使っていたJargonをまとめようという動きがありました。30年近く前のことです。スタンフォード大学やMITなどの研究者を中心に最初の「Jargon File」が作成され、知る人ぞ知る存在となりました。現在も改訂は続けられていて、内容充実、巨大化して多くの読者を楽しませています。次のような項目があります。
banana problem(バナナ問題)
big-endian(ビッグエンディアン)
Chernobyl packet(チェルノブイリパケット)
creeping featurism(忍び寄る機能主義)
double DECkers(DEC従業員どうしが結婚した場合)
eyeball search(目玉検索)
memory smash(メモリ粉砕)
RTFM(Read The Fucking Manual)(マニュアルを読みやがれ)
RTFS(Read The Fucking Source)(ソースを読みやがれ)
UTSL(Use The Source Luke)(ソースを使うのじゃ、ルーク)
くわしくは本書をお読みいただきたいのですが、深淵な意味をもつものから、技術的に高度なもの、文化・民族・宗教・SFなどがからむ少しアブナイもの、単なる軽いダジャレまで、豊富な内容のJargon Fileはこの30年ほどのコンピュータ業界の一種の裏面史であるほか、ハッカーをとりまくサブカルチャーのスケッチとも呼べるものです。
Jargon Fileの書籍化は、米国では4回行なわれています。その最新版が『The New Hacker's Dictionary third edition』であり、その全訳がこの『ハッカーズ大辞典 改訂新版』です。ぜひご一読をお薦めします。
登録情報
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という説明はしかし、実に表面的なものでしかない。収録されている単語のみならず随所にユーモアが満ち溢れており、この本の作成に携わった(あるいは収録された語を創作した)人々の深い思い入れを感じることが出来る本、読み物に仕上がっている。
私のお気に入りは辞書そのものよりもAppendixに収録された“真のプログラマMelの物語”の一節。勿論、私自身フェライトコアやドラムメモリコンピュータなど概念的な知識はあっても触ったことなどない世代だが、この英雄譚は何よりも端的にハッカーという語の示す本当の意味“真のプログラマー”というものを高らかに謳いあげていると思う。
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