週刊ヤングジャンプ連載中の、ハイテンション将棋漫画第15巻。
プロになり損ねた将棋指したちによって結成された、敵集団「鬼将会」。
いまや将棋で日本の裏社会を牛耳るまでになり、いずれ核戦争で世界が崩壊した
際には生き残り同士将棋で戦って王様を決める予定の闇の組織という、
きわめて頭の悪い設定を大真面目で貫いてくるこの鬼将会との戦いが、
この巻でも引き続き描かれます。
注目すべきは、主人公よりも強いヒロインで現状無敗、「将棋の鬼」と
形容された中静そよが繰り広げる獅子奮迅の連勝ぶりと、その圧倒的な強さの
裏に見え隠れする女の子らしさ、そして破竹の快進撃の一方でわずかに射した
不安な影でしょうか。個人的に、そよというキャラクターは造形的にそれほど
可愛いわけではないと思うのですが、ごくたまに見た目とは無関係に
男性がときめくような仕草を見せることがあって、この巻で久々にそれを
実感しました(柴田ヨクサルさんの描き方というか、「女の子」の見せ方が
うまいのかな)。巻の最後ではそんなそよを鬼将会の大将、物語のラスボスと
思われる「谷生」が強襲し、不意討ちのままに対局へとなだれこみます。
これまでの経緯から考えても、不穏な結末を迎える気配がします。
舞台装置と登場人物がそろそろ出揃い始め、物語の終わりが見え始めた
印象。突拍子もない世界観と設定、そしてクセの強いキャラクターたち、
作品内に配置されたいくつもの爆薬を一つ残らず派手に炸裂させつつ、最後まで
ハイテンションで疾走して欲しいと思います。