「ハチミツとクローバー」がアニメ化して、1話からしばらく手探り状態だった。というのも、ハチクロが漫画という媒体だからこそ伝わる物語だという認識が少なからずあった上に、ゆっくりとしたテンポがハチクロらしさだと思ってしまうところがあったからだ。案の定、アニメが始まった当初は省略されている部分と物語の進むスピードに少しとまどってしまったのだが、この3巻に収録されているchapter6を観た時、「ああ、これはアニメになっても素晴らしい話なんだ」と確信した。
それは、あゆが真山に告白するシーンである。あゆの口から溢れ出す「好き」という響きが本当に心に響いてきて、ああ、この想いは応えられずとも真山の胸の中に一生のものとして残るのだろう。と思わせるような凄みと現実味を持っていた。漫画でもぐっと来たシーンだったが、このシーンの映像と真山とあゆの表情と声と音楽の絶妙さに、思わず涙が出てしまった。特に、「声」は圧倒的な力を持っていた。
このシーンのラストから流れ出したエンディングテーマ「ワルツ」も本当に絶妙だった。「ワルツ」そしてオープニングテーマの「ドラマチック」をはじめとた音楽もとてもよく、このアニメの作り手が、「ハチクロ」に並々ならぬ愛を注いでいるのだな、と遅ればせながら理解した一話だった。
そして、この一話を観たことによって、それまで手探り状態で観ていたハチクロアニメが、ひとつにつながったような気がしたのだ。