同じ職場で働く人々との交流を嫌い、どんなに派遣先から乞われても、三ヶ月の契約期間を更新することなく、いずこかへ去っていく謎のスーパー派遣・大前春子(篠原涼子)。派遣先の企業で次々に起きる問題を、数多くの資格をもつ彼女がものの見事に解決していくコメディドラマである。恋や嫉妬など職場の人間模様を描きながら、彼女の過去に何があったのか「謎」が少しずつ解き明かされていく。
どこかのTV評論家が「このドラマはファンタジーであると同時に、現代の『木枯らし紋次郎』なのだ」と表現していたが、実に、的を射た例えだ。『木枯らし紋次郎』といえば、その昔、お茶の間で大人気のドラマ。主人公、旅の渡世人紋次郎は、人々の困窮を目前に「あっしには、かかわりのねえこって・・・」とその場を冷たく立ち去って行くのだが、結局は長ドスを抜き、助けに戻ってきてしまう性分の持ち主。このドラマの大前春子も、「私には関係ありません!!」と言い切るが、最後には必ず、仲間を助けてしまうのだ。職場の正社員や派遣仲間たちが右往左往する難題を、彼女が切り札の資格で乗り切る様はなんとも痛快!!
会社と、そこに働く正社員と派遣のスタンスの違いを、笑わせながらも、きっちりと表現していたのは見事。このドラマを見て、「自分と仕事」「自分と会社」の正しい関係を考えるきっかけにした人は少なくないのではないだろうか。大泉洋がプライドが高く、自己中心的な正社員を演じ、好人物の小泉孝太郎と味わいある好対照を見せた。