トヨタに逆風が吹き荒れ、アメリカ、ハリウッドではエコカーとして敬意を一身に浴びていたプリウスが乗り捨てパフォーマンスされています。
本書は、開発の凄さと危うさが同居することを感じさせます。前人未踏な技術を製品化するには、トップの崇高な使命感、技術者の狂気と熱情が共鳴しなければ達成できない。製品化して軌道に乗ると、潜在的なバグに鈍感になりがちですが、事業拡大とコストダウンと利益追求の波に飲まれて、着実な技術開発や技術熟成が手薄になり、気がつくとトヨタは危機に瀕しているようです。
本書の主人公の内山田竹志氏は、トヨタ幹部として最新版プリウスの完成度を高めるために、何か出来なかったのか? 巨大組織の意思疎通の難しさがあったのか? 今後、プリウスはどうなるのか? かってプリウス開発を命じた、あの透徹した未来意思はDNAとして引き継がれるのか? 興味深いです。
個人的には、ただ守りに入るのではなく、既成概念を破る新しい革新的なエコカーの開発が始まり、実現されることを期待しています。