マイケル・パレ, マルコム・マクドウェルと、よくもこれほどの名優を揃えたもんだと感心です。
西暦2130年が舞台。
この時代、巨大な権力をもつ企業は国連に認められさえすれば、企業から「国家」に昇格できるような時代です。
国家になれば独立国な訳ですから、所有する土地内で勝手に法律を作り軍隊を編成することも可能。
問題は、金のためならどんなドギツイことでもやるような利益追求集団が国家になってしまえば、とんでもない独裁国家になる可能性があるわけですが、それすら認められるわけです。
マルコム・マクダウェル扮するマードック艦長は無実の罪で資格を剥奪されますが、超巨大企業プロクセイトに拾われ、大型貨物船の艦長に任命されます。
しかし、貨物船自体が危険な状態の老朽船なのに問題なしという資格を取っていたり、貨物運搬要員が囚人に首輪をつけて働かせていたり、貨物自体もプロテインという説明なのに危険物であったり・・・明らかにプロクセイトの違法行為の片棒を担がされているとしか思えない。
しかし船長の責任として一度航海に出てしまったら目的地までは行かなくてはならない。
その中でプロクセイトの非道な陰謀と裏切りにあいます。
貨物船のコンピュータは電子式のものではなく人間の胎児を接続したバイオコンピュータだったり、遠隔操作の大人のおもちゃ、殺人アンドロイド、物質を変換する超能力者(魔女?)など、SF的な小道具が非常に沢山でていて、海の上の話とはいえ、スタッフはかなりスペースオペラやSFに対する愛があります。
ここまで書くと「ターミネーター」や「スペース・レイダース」のようなB級SFアクションのように見えますが、この映画、映像と音楽が非常に詩的で味わいがあり、アクションとはまったく違う方向にベクトルが向いています。
映像も全体的に懐かしいようなセピア調、じっくりしたロングショットにBGMを被せたりとこだわりがあります。。
魔女の会話からも彼女の位置付けは「銀河鉄道999」のメーテルのようだったり、殺人アンドロイドが奇妙に舞踊的な動きだったりと本当に独特です。
上映時間内に楽しみたい!という人には向かないと思いますが、面白いかどうかは別として、B級にしてはそういった部分が割とよく出来ており、ちょっと他に例のないタイプの映画です。