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ハイドゥナン〈4〉 (ハヤカワ文庫JA)
 
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ハイドゥナン〈4〉 (ハヤカワ文庫JA) [文庫]

藤崎 慎吾
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

“ISEIC理論”を実践して琉球を救うには柚と岳志の協力が不可欠と、科学者たちは結論した。彼らの案内で、新型の大深度深海掘削船“いざなみ”の観測・研究施設を訪れた柚と岳志は、琉球の地殻変動の末期的状況を知る。南西諸島が次々と地震と噴火に飲み込まれ、与那国島にまで沈没の危機が迫る中、科学の成果と神への祈りを統合した大計画が、大地の怒りを鎮めるべく動き出す…生命圏のすべてを描破する全4巻、完結。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

藤崎 慎吾
1962年東京都生まれ。米メリーランド大学海洋・河口部環境科学専攻修士課程修了。科学雑誌の編集者・記者、映像ソフトプロデューサーなどを経て、1999年に長篇『クリスタルサイレンス』(ハヤカワ文庫JA)で作家デビュー。同書は「ベストSF1999」国内篇第1位を獲得。以後、新時代の本格SFを担う書き手として期待を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 371ページ
  • 出版社: 早川書房 (2008/06)
  • ISBN-10: 4150309264
  • ISBN-13: 978-4150309268
  • 発売日: 2008/06
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By ポチR トップ50レビュアー
形式:文庫
作者はよく破綻させずにこれを書いたと思う。登場人物群が4つに別れているので、視点が1箇所じゃないところがいい。それぞれの状態、背景がよくわかるような書かれ方がなされている。

沖縄トラフの地殻変動、共感覚(これを持った主人公は、自分が統合失調症ではないかと恐れているが)、量子コンピュータ、深海の微生物、与那国島の神、カンダーリ、海底噴火、南西諸島沈没の危機、エウロパの生命、そして周辺諸国との軋轢などなど、なかなかおもしろい。ただ、地球科学(地震・火山・プレート関係)の知識がないと、ややわかりにくい作品だと思う。

「ハイドゥナン」とはどこなのか、南西諸島の沈没の危機はどうやって救われるのか。大体の結末を予想しながら読み進めた。が、最後が惜しい。ハイドゥナンについて、もう少し途中で何度か描写があったら・・・・・。
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By hamachobi トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
すごい話だった。谷甲州の解説にもあったけど、もしかしたらあの『日本沈没』と並ぶ名作となるかも。

単純に海洋パニックものとも、エコロジー、自然保護万歳の話でもなく、 沖縄の文化、アニミズム、神話も絡め、とってもスリリングな話だった。

沖縄物、好きだなぁ。行ってみたいなぁ。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
’05年、「SFが読みたい!」国内編ベストSF第4位にランクインした、藤崎慎吾の、構想に5年、執筆に3年を費やしたといわれる2000枚を超える大長編。

「2032年、奄美大島から与那国島にわたる南西諸島に、未曾有の地殻変動によって沈没の危機が迫る。」こんな予備知識で読み始めた。すわ『日本沈没』『死都日本』『深海のYrr』を彷彿とさせるパニック巨編か、はたまたハリウッド映画ばりの大災害エンターテインメントかと思っていると実は、テクノロジーや災害の悲惨さを超えたところを描ききった物語だった。

なるほど深海調査船<しんかいFD>をはじめとするハードウェアや、この危機を食い止めようと独自のISEIC(圏間基層情報雲)理論を元に6人の異なる分野の科学者たちが乗り出す。またそればかりではなく、進歩したさまざまな未来の科学技術・理論を興味深く読むことができる。

しかし物語の主人公は「色を聞いたり音を味わったりすること」ができる“共感覚”をもつ青年岳史と、与那国島で神の声を聞いたり、雨乞いの儀式で「本当に雨を降らして」しまうことのできたりする若い“ムヌチ(巫女)”柚である。彼らが‘神の遣い手’となり、島々を救おうと煩悶し、そして自らの幸せを願うのだ。最終的には科学者たちも彼らの“能力”に頼ることになるのである。そこには前述の諸作品にあるような政府や軍の関与やスケールの大きい凄惨な描写は最小限に抑えられており、伝奇小説の趣さえ漂う。

本書からは、藤崎慎吾の科学ジャーナリスト出身らしい豊富な知識と綿密な取材に加えて、日本古来の“神々の領域”に踏み込んだ豊かな想像力を読み取ることができる。

ともあれ本書は、リアリティあふれる近未来最先端の科学技術と、和製SFらしい“神がかり”とを融合させた大作である。
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