1991年が舞台の作品なので、その前後のゲームを知る方は作品の随所で見られるゲームネタを楽しめますが、かといってそれ以外の方はこの作品を楽しめないかと言えば決してそうではありません。
なぜなら同作者のピコピコ少年シリーズを更にラブコメなどのエンターテーメント要素で味付けした、集大成とも言える作品となっているからです。掲載紙である月刊ビッグガンガン公式HPで、2012/2/25現在、第3話まで無料で読めます。自分はそこで第3話まで見た上である程度の期待はしていましたが、その期待を軽く超える内容で大満足です。
期待を超えた要因は二つあり、一つが構成です。本作品はハイスコアガール(1)となっているとおり今後も続きます。しかし(1)のラストで小学生編という一つの区切りがつくので、この一冊で一つの物語とみなすこともできます。そしてこれが実に見事な構成。起承転結がしっかりしていて、ラストでほぼ全ての伏線を回収するため、読み終えた後、高揚感、爽快感、満足感があり、上質な物語に触れた心地よさに浸れます。
あともう一つの要因が演出です。作者の押切さんはコマ割や構図や風景などの演出で話を最大限に魅せるのがうまい作家さんだと個人的に思っています。最終話はありふれたベタな展開とも言えますが、それを感じさせない演出の妙で不覚にも涙腺にきそうでした。第一話があるあるネタを含めて笑える内容だったため、そういった作品のつもりで購入しました。そして確かに期待通り笑えたものの、同時に最終話で泣かされそうになったのは嬉しい誤算です。
作者のゲーム愛が随所に感じられるエンターテーメント性の高い作品。いやー、まいった。大野さん可愛い。面白かった。オススメです。