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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ファミコン世代なら子供の頃を思い出すのでは?,
By カスタマー
レビュー対象商品: ノーライフキング (新潮文庫) (文庫)
この本を読んだとき、とてもリアルだという印象をうけました。ゲームに出てくる裏技もファミコン全盛期の雰囲気がよくでいて、なによりも「のろい」についての子供たちの噂話の内容やその伝播の仕方がリアルで迫力があります。ファミコン世代の方にはぜひ読んで見て欲しいお勧めの1冊です。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
昭和にこれを書いたのはすごい,
By
レビュー対象商品: ノーライフキング (河出文庫) (文庫)
今ではインテリ系司会者というイメージしかないだろういとうせいこうの処女小説。小学生の主人公とその仲間たちは、「ディス・コン」のソフト、アクション・ロールプレイング・ゲーム「ライフキング」に夢中だ。だが、「ライフキング」には隠しヴァージョンとして「ノーライフキング」という幻のヴァージョンが存在するという。主人公のまことたちは、「ノーライフキング」の存在を追うことに夢中だが、その途上で奇怪な事件に巻き込まれていく。おそらく、解説をつとめている香山リカなどリアルタイムで読んでいた読者らよりも、現代の読者の方がこの小説に驚くのではないだろうか。というのも、約20年前に発表されたこの小説の世界観、設定が、きわめて今日的だからだ。子どもたちが自生的なネットワーク(ツールこそ備え付けの電話だが)、真偽不明の噂、そして何か起きたら「ゲームが悪い」ということで片をつける風潮…。とくに子供たちが自発的に作り、情報交換を行っている様は、今でいうところのTwitterやフェイスブックを彷彿とさせる。 また少年たちが「ディス・コン」というゲームの中に立ち上がるサイバー空間で躍動するそのモチーフは、ウイリアム・ギブソンの『ニューロマンサー』を初めとするサイバーパンクの影響がある。しかし、今作の優れていたのはそれらモチーフを「現代日本」の少年の小学校、塾といった生活空間に落とし込んだところにあるだろう。このあたりは、この直後に発売される糸井重里の『マザー』を思い起こさせる。あの作品もそれまでのRPGが無意識に踏襲していたヨーロッパ的な世界観(騎士でお城があって…云々)から自由になり、現代日本に舞台を移したことが一つの功績だった。そしてそれが、後のポケモンに受け継がれることになる。
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
新しいリアル,
By うえうえお〜 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ノーライフキング (河出文庫) (文庫)
80年代後半のアクチュアルな問題を素材にした、新しい形の冒険小説。冒険小説といっても、財宝や敵なんかは出てこなく、自らが作り出した噂と地続きの現実を生きて行く少年達の物語。 現在の高度情報化社会をこの時代に予言していたかのような本作は、当時感じられなかった「新しいリアル」の入り口が既に開いていたんだと改めて思い知らされる。 残念なのは、狂信的タレントによるディスコン狩りのエピソードによって、この物語が大人社会vs子供社会の物語と誤読されてしまうかもしれない事だろう。 成長物語でもなく、そこにあるただただリアルな世界=現実を生きて行く少年達。あの頃の「新しいリアル」は今の現実で、私たちはその世界をどう生きて行くのだろうか。 物語の主人公達と同じように、ただただリアルな世界=現実を生きて行くしか無いのだろうか? 日本初の世紀末から10年経った今、改めて読み直す程ではないかもしれないが、80年代後半の空気感、皮膚感覚を痛い程のリアルさで感じる事が出来るだろう。
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