驚きました。まだ何の成果もあげていないオバマ大統領の平和賞受賞には、各方面から疑念の声があがりましたが、そもそもノーベル平和賞自体が、小国ノルウェーの国際的な立場を有利に導くための「戦略商品」だったんですね。オバマが提唱した「核のない世界」も、ようは世界的な核廃棄ビジネスと、環境ビジネスの要ともいえる原発ビジネスにとって、有利に働く極めて政治的、金満的な提言だったわけです。本書では、過去の受賞についても、政治的な背景を暴くとともに、ゴアの受賞の背景にある米国民主党政権の排出権ビジネスへの野望など、日本のメディアにはタッチできない深層について、次々と衝撃の事実が明かされます。権謀術数渦巻く国際政治の世界にあって、温室効果ガス25%を優等生さながらに表明した鳩山首相のなんという鈍感さ。ノーベル平和賞とは欧米列強がイニシアティブを取るための「錦の御旗」でしかないという事実を思い知らされました。