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ノルマンディー上陸作戦1944(下)
 
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ノルマンディー上陸作戦1944(下) [単行本]

アントニー ビーヴァー , 平賀 秀明
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

国家元首や将軍から、一兵卒や市民まで、最新史料を縦横に駆使して、「大西洋の壁」を突破し、「パリ解放」に至るまで、連合軍と独軍の攻防を活写した戦史決定版! 写真・地図多数収録。

内容(「BOOK」データベースより)

「戦争の実態」を圧巻の臨場感で再現。激しい攻防を繰り広げた各戦線からファレーズ包囲網、歓喜のパリ解放に至るまで、「戦争の実態」の混沌と多様を、圧巻の臨場感で再現する。世界的大ベストセラー、戦史ノンフィクション決定版。

登録情報

  • 単行本: 492ページ
  • 出版社: 白水社 (2011/7/29)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4560081557
  • ISBN-13: 978-4560081556
  • 発売日: 2011/7/29
  • 商品の寸法: 19.4 x 14 x 4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By bias トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
すごい本だ。久しぶりに、本格的な戦記ものの大著を堪能した。
実に詳細で、精彩に富む叙述に時折めまいを覚えつつ、読みきった。

上巻は、ノルマンジーの長い海岸線からコタンタン半島をめぐる、
連合軍と独軍の攻防が、テンポよく描かれていた。
まさに「上陸作戦」そのものの成否が主題だから、わかりやすい。
かたや下巻は、Dデイ(6月6日)から1カ月後の戦局。
なじみのないフランス北西部の地図が頭に入らないと(いくら本文中に
数葉の地図が挿入されていても)、状況がつかめない箇所がしばしばある。
だが、それを補って余りあるのが、上巻以上に冴えわたる人間描写。

それは大きく二つあって、一つは著名な軍人たち。
何しろ下巻冒頭は、パットンの登場(米第3軍司令官)。赫赫たる戦功と、
起伏ある言動。彼の動きは描写の有無にかかわらず巻末まで影響を及ぼす。
また、英国人の著者にとっては、苦虫を噛みつつ記述したであろう、
モントゴメリー(英第21軍集団司令官)の身勝手、傲慢ぶり。
彼らに象徴される「米」「英」という連合軍主力の齟齬と、そうした
連合軍を利用しつつ、欧州の大局よりも「パリ解放」を最優先する
ドゴールと、その幕僚であるルクレール(仏第2機甲師団長)。

かたや、ドイツ側。コタンタン半島の付け根で連合軍との激戦を演じたのち、
パリの命運を担うコルティッツ(独第84軍団軍団長→大パリ司令部司令官)。
また、本書は一章をさいてヒトラー暗殺未遂(7月20日)の経緯が、
戦局とのかかわりの中で、陰影濃く描かれている。

もう一つの人間描写は、無名の兵士や、戦禍に巻き込まれた庶民の運命。
生ある人体が、一転して無言の肉塊に変じる様は上巻でも描かれていたが、
本巻では、軍対軍の戦闘の合間に繰り返された凄惨で醜悪な蛮行が、
絶えることなく綴られている。兵士による民衆への残虐行為だけでない。
民衆から兵士への報復、さらに、敵に通じた同国人への私刑も。

本書は、「パリ解放」(8月24日)をクライマックスにして、終わる。
だが、ここまで読んできた我々は、コクトーもサルトルも、そして、
エディット・ピアフも点景として登場するパリの興奮と熱狂の叙述に、
かつて観たオールスター映画「パリは燃えているか」を思い出しつつ、
もはや、英雄たちの物語ではない、歴史の冷厳な一コマを感じ取る。

それは、「史上最大の作戦」や「プライベート・ライアン」が、いくら
本書以上の“感動”を世界に与えたとしても、決して譲ることなく、
本書以外には成し得なかった“歴史そのもの”の感銘に、他ならない
(それにしても、本書によれば従軍作家ヘミングウェイは最低の男だ)。
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