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ノルゲ Norge
 
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ノルゲ Norge [単行本]

佐伯 一麦
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第60回(2007年) 野間文芸賞受賞

内容説明

佐伯文学の真骨頂、六年の時を経て完結! 妻の留学、自身の精神の快復を求め一年の滞在で旅立ったノルウェー。人、北欧の季節、未知との出会いの日々。主人公の一年の意識を通して描く希望の再生の物語。

登録情報

  • 単行本: 502ページ
  • 出版社: 講談社 (2007/6/29)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062139588
  • ISBN-13: 978-4062139588
  • 発売日: 2007/6/29
  • 商品の寸法: 20.2 x 14.4 x 3.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 206,630位 (本のベストセラーを見る)
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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 「ノルゲ」は、私小説家・佐伯一麦が、草木染織家である今の奥さん(つまり後妻)に随行する形で、1年間ノルウェーで過ごした体験を綴った小説だ。佐伯の(現時点での)ベスト作品と断言して良いだろう。
 ノルウェーというあまり馴染みのない国を対象とすることで、旅行記的な観点でも興味深く、また異文化論も読みとることができる。また、彼の文学分野、クラシック分野、美術分野に関する幅広い素養/教養も顔を出す。私小説でありながら、そのような普遍性が認められるのである。
 また、これまでの作品では、構成や語り口が素直すぎて、やや物足りなさを覚えたが、この作品では、小説全体を通奏するテーマがあり、象徴化やメタフォアといった小説技法が顔を見せる。高校時代に水泳部で同じ五右衛門風呂に浸かった仲間として失礼な言い方を許して戴くなら、佐伯は本作で真の小説家になったのではないかと思う。いろいろな方に読んでもらいたい作品だ。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 山科のうし トップ1000レビュアー
形式:単行本
 芥川賞受賞の西村賢太の私小説『苦役列車』が話題になっている。私小説の評価として、実在するその主人公=一個人としての作家、と共感できるかどうか、が鍵になる傾向があるが、それでいいのかどうか、ちょっと疑問がある。『苦役列車』では、主人公の惨めさに読者としてどう反応するかだろうが、同じ私小説と言ってもこの佐伯一麦の主人公はより複雑である。実際レビューの数もずっと少ないわけだし、それは単に話題性のためとも思えない。
 だが、この小説は、私小説という看板がなくても魅力的なものだ。仙台出身の私小説家佐伯一麦が奥さん(2番目)の留学に同行してノルウェーで1年を過ごした記録。毎日新聞の書評で三浦雅士は秀作かつ労作、と言っていたがなるほどと思う。
 いまどき私小説?というのはこの種の小説を読む際にいつも思ってしまうことだ。なるほどやっていることはまさにそれで、高校中退から恋人の妊娠、結婚のことやら、その精神的なこじれやら病気やら、さらには本人の、その後電気工になってのリンチされたり感電したり、アスベストを吸い込んでの喘息やら他の病気やら自殺未遂やら、どれも事実らしいことが赤裸に語られている。中身にも驚くのだが、それ以上にそれを小説にすることへの驚きがある。本人にすれば、そうした人生を抱えてしまった己の終生かけての治療であろうか。このノルウェーにしても、三浦雅士は癒しの記録と見ているわけだし、たしかにそれは言えるだろう。
 しかしそれは妙に生々しくはないのである。最終的にこの小説が魅力的なのは、それが事実の暴露だからだからではなく、ほかのジャンルと同じく、出来上がった小説として、誰が何を書いたかに関わらず訴えるものがあるからだと思う。たしかに傷からの癒しの記録だが、それが事実かどうかは気にする必要もないし、気にならずに読める。
 場所がノルウェーというのも大きい。旅行記的な興味で読めないこともないし、とくに観光旅行ではなく生活者の目で見たノルウェー暮らし、という書き方が面白くもあったが、そんなことよりも、ノルウェーという、北欧ならではの冷たく澄んだ抒情性のようなものが、静かに自分を取り戻そうとする記録と見事にマッチしているのだ。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
楽しめた小説 2008/1/28
By 100名山 VINE™ メンバー
形式:単行本
16から17年ぶりに佐伯氏の5冊目の小説を読んだ。
短編しか書かない人かと思っていたら、しっかりと長編小説も書いていた。
初期作品と比べ私小説を前面に押し出すこともなく、通勤電車の中で片道20ページずつ2週間楽しめた。
書評としては第1投稿者の方が的確に書かれているので、私として書くべきものはないが、
高卒の元電気工は演じ続けて欲しい。
とは言っても、これから読んでいない氏の作品を読んでみようと言う気にさせる魅力をこの作品は持っています。
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