“世界一の男女平等を達成した国“とは一体いかなるものか、この本を読んで私は具体的にイメージできた。
今ヒットしている日本映画「大奥」とは全く別物だ。家父長的な男尊女卑社会で育った日本人には、男女の逆転ぐらいしかイメージが湧いてこないのかもしれない。しかし、この本は、本当に男女が平等になるって、なるほどこういう社会なのか、と自覚させてくれた。
日本の政権交代が、戦後60年以上を経て地殻変動を迎えるかのごとく起こったように、ノルウェーの男女平等も、長い時間の縦軸と、全国への地平的な広がりを横軸として準備されてこその果実だったのだ。
著者は、こちらの人からあちらの人へ、こちらの地域からあちらの地域へ、この課題からあの課題へと、バトンを受け継ぐ実に多くのノルウェー女性たちを、いきいきと紹介する。そして、読者は「男女平等」は、知恵とお金と時間を使って勝ち取るものであって、棚からぼたもちではないことを教えられる。
著者のユーモアセンスのせいか、活動する女性たちは皆、楽しげだ。日本でもやれば実現するという気にさせてくれる。