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52 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
駄作ではないが、不朽の名作とも思えない(注:ネタばれアリ)。,
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レビュー対象商品: ノルウェイの森 上 (講談社文庫) (ペーパーバック)
最初に断っておくが、本書を読んだ時点で拙者が読み終えていた春樹作品は、「アフターダーク」「風の歌」「ピンボール」「ねじまき鳥」「スプートニク」であった。 いきなり本書に行かなかったのは、春樹作品にある程度慣れてから代表作である本書に行きたかった為である。 全然春樹を知らない訳ではないが、ハルキストでもない、ヌルめのミーハーの言と受け取って頂ければ幸いである。 成る丈率直に読後感を書いてみる。 結論を先に書くと「決して駄作ではないが、ここまでウケている理由は分からなかった」である。 もっとも濃密に描かれていたのは、主人公の青年と彼を取り巻く人々とのコミュニケーションのモヤモヤであるように感じた。 モヤモヤの原因は、会話・議論の中で「一般的にはこうだよね」という段階で自己主張を抑えてしまう主人公の性格にあり、 そのモヤモヤを晴らそうとする手段として(結局巧くゆかないのだけれども)、性交が用いられているように思われた。 出版社の付した「100パーセントの恋愛小説」というレッテルは作品に合っていなかった。 主人公は口では直子を愛していると言うけれども、直子でなければならない必要性が分からなかった。 なぜそう私が感じたかと言うと、直子の魅力が月並みの娼婦と月並みの白痴の美しさ以上のものに思われなかったからである。 ワタナベ氏は直子を入院前から愛していた訳だが、入院後に描かれた娼婦と白痴の美以外の魅力が私には分からなかった。 メンヘラの女の子が服を脱ぎ出す場面に立ち会ったらドキドキするかもしれないが、そのドキドキは恋愛感情ではない。 直子の死に方はアッサリし過ぎている印象だったし、その後で「生死は対極にあるのではない」と改めて言っても、 慰め以上のものではないように感じた。最後に直子の服を着たレイコさんと主人公が交わるのも、意味合いは分かるが寂しかった。 小説的な物語展開としてはアリだと思うのだが、最初ヒロイン扱いされていた女の末路としてはどうなのだろう。 それよりも緑である。彼女とワタナベ氏のやり取りは純粋に面白かった。 少々淫売過ぎる気はするものの、素直に彼女の人間的魅力を楽しめた。下巻の表紙の色となったのも頷ける。 キズキと直子は死後の世界で結ばれ、生者の世界でワタナベと緑は結ばれる(可能性が高いと思われる)。 この最終的な二つのカップルの線引きこそがこの作品の示した文学的可能性……なのだろうか? 文章の読み易さは巷説に伝え聞く通りであった。 一方、性描写の多さは日頃下ネタを好む自分にすらクドく感じられた。量的には結構なモノなのだが、全くそそらない。 私には「没コミュニケーションを補う手段」もしくは「不安・不満を紛らす為の儀式」に思えた。 性描写の多さを以て本作品を「官能小説」呼ばわりするのは、本物のそそる官能小説を書いている方々に失礼だろう。 総じて星は三つとしたい。 手放しで絶賛する作品ではないが、一生懸命否定する作品でもない。 私の読後感も、主人公の性格さながらにモヤモヤになってしまった。
542 人中、428人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
駄作/名作,
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レビュー対象商品: ノルウェイの森 上 (講談社文庫) (ペーパーバック)
村上春樹の小説は「駄作」か「名作」かという両極端な評価に分かれることが多いようです。本作もその例に漏れることなく、やはり評価は賛否両論ですが、事実として「ノルウェイの森」は、ノーベル文学賞候補に毎年選ばれるほどの作家の代表作であり、世界の各国でベストセラーになるほどの小説であるわけですから、本質的に「名作」なのか「駄作」なのかはさておき、それだけの「魅力」が、小説内のどこかにあることだけは誰にも否定できないことでしょう。 「駄作派」の人たちには、夏目漱石や谷崎潤一郎などの、日本文学の名作と呼ばれる小説に数多く触れ、読書経験が豊富で、いわゆる「文学通」といわれる方が多いようです。 否定の方法も、「展開や登場人物の行動に根拠がない」や「過去の名作のような深みがなく薄っぺらい」など、自分の文学観に照らし合わせた意見がほとんどで、平たく言ってしまえば「私にわからないのだから、面白い訳がない」という気持ちが、「駄作派」の大部分を占めている本心のような気がします。 逆に「名作派」の人たちには、あまり文学に詳しくない方が多いようで、「何だか分からないけど、面白い」という無邪気な感想が頻繁に見受けられます。 ここで注目したいのは、文学に詳しい人たちは小説の魅力を理解できず、そうでない人たちには、理解できるという、逆転の現象が起こっていることでしょう。 とにかく「駄作派」の、否定の調子の激しさはすごいもので、留まるところを知りません。 もはやそれは悪意と言ってもよいほどで、その矛先は作品を飛び越えて、著者本人、果てには、小説を肯定する読者にまで及ぶ勢いです。 しかし「名作派」の人たちは、とりたててそれに反論する様子もなく、自分の周りに壁を張り巡らせて、ひそっりと、ひとりで小説を楽しんでいるような、そんな風情です。 そこには、まさに、「根拠のない悪意」と「自閉」という、村上春樹の小説世界そのものの図式が浮かび上がってくるようです。 村上春樹氏は「日本文学には残念ながら僕が求めているものはなかった」というニュアンスのことをどこかに書いていますし、人の情念をどこまでも深く追究して表現しきる、日本文学の伝統ともいえる名作の数々には、確かに惚れ惚れするものがありますが、単に、著者はそこを目指してはいない、ということでしょう。 「駄作派」の方々には、著者が表現しようとしているものは何であるのかを汲み取ろうとするやさしさが、もう少しあってもいいように思いますし、「名作派」の方々には、自分を惹きつけるものは一体何なのか知ろうとする意志を持ち、「駄作派」の人たちの土俵に、多少なりとも歩み寄ろうとする、そんな勇気も必要なのでは、と思います。 そして、ちょうどそのあたりにこそ、村上春樹の表現したいものも、あるのではないでしょうか。
129 人中、100人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
理解できなかった。,
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レビュー対象商品: ノルウェイの森(上) (単行本)
たぶん説明しなくてもわかるほど、有名な本。一度高校生のときに最初の1ページだけ読んでやめてしまった。 なんとなくやめてしまった。 それから10年以上経って、今の自分ならわかるのかもしれない。 そんな気がして読んだ。わからなかった。 登場人物のだれにも感情移入できなかった。 自分の中にこの本に書かれている世界はないのだろう。 文章はすごくきれい。でも理解できない。それだけ。
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