『天国じゃ、みんなが海の話をするんだぜ』
脳腫瘍のマーティン。骨肉腫のルディ。
余命僅かの2人が、テキーラを呑みながら交わした言葉。
そしてまだ見ぬ海を目指して飛び出した。
ベンツ230SLベイビー・ブルーを盗んで。
それがギャングの100万マルクを積んだ車と知らずに。
素晴らしい!
荒削りではあるが、この勢いは他に類を見ない!
場面移り、音楽の入り、そのタイミングの絶妙さ!
散りばめられたユーモアの数々。
切り取られた絵画のような、数々の名シーン(トウモロコシ畑の銃撃逃亡シーンや、女の子に葉巻を渡すシーン)
愛すべき警官たち(ドイツの警官ってこんなんなの?(笑))
度胸の塊の銀行員(あれをできる奴はそうはいない!)
そして握りしめられる二人の手が語る、深い友情。。
男として、憧れる生き方(死に方?)だなぁ。
女性が観たらどう思うんだろ?
男性版『テルマ&ルイーズ』って感じかな。
この作品を更に盛り上げてくれるのが、ボブ・ディランの名曲、『ノッキンオンヘブンズドア』
ドイツのゼーリッヒなるバンドが、作品を見ながら音入れをしたらしい。
これまた絶妙のタイミングで、鎮魂歌として、旅の終わりを告げている。
海の上に、天国の門が見えるようだ。
また、作品を爽やかにしている要因として、あれだけのコトをやっていながら、死者ゼロ。
もちろん天寿を全うした者は除いてだが。
この作品を皮切りに、90年代後半にドイツのパワー溢れる作品が連続した。(そのうち書きます!)
だが、日本でのドイツ作品人気の定着ならず、本作すらも廃盤となってしまっている。。
あの怒涛の波が、再び日本に訪れるコトを切に願う。