愛らしい表紙につられて手にとりましたが、読みすすめるのが辛くもありました。
小さな猫がその体に受けただろう痛みと恐怖が、読み終えてからもずっと頭から離れてくれません。
怪我をしているらしい子猫を車の下の狭い隙間に見つけた作者は、迷わず助けだそうとしますが、猫は痛みに悲鳴を上げうっかり触れる事もできない。作者の焦りと動揺にハラハラしました。ですが猫を救うために少なくはない人達が作者に手を差し伸べてくれます。
淡々としているのに優しさといたわりに溢れた文章で、言葉をもたない子猫の痛み、怯え、驚き、満足、様々な感情が不思議なほどに伝わってきます。
そしてラスト近く作者の夫が外に連れ出した猫にある事をさせます。本当にさりげない行為なのですが、読みながら涙が止まらなくなったシーンです。
小さな生き物がこんなに深い思いを胸に秘めているのだと、今更のように気づかされました。
ペットを飼おうと思っている人、今飼っている人、そして子ども達に読んでもらいたい本だと思いました。