たったひとりの70歳を過ぎた老農技術者が定年を迎えて、ネパールの北の広大な一地域の生活改善を成し遂げようと決意する。ネパール人でさえ赴任を嫌がる秘境ムスタンに赴き、70歳から85歳までの15年間で、裸麦やライ麦、そば、ジャガイモしか採れなかった痩せた土地で、平均寿命45歳、学校も病院もなかったこの土地で、世界最高高度の稲作に成功、アメリカの技師も見捨てた植林に成功、りんごやメロンの栽培に成功、牧場を作り、牛を増やすことに成功、養殖池や、病院や学校を次々と建設しようとしているのである。
たった一人の日本人の決意が、国王を動かし、住民を動かし、日本最大のNPO組織MDSAを作る。これは「一代の快男児」の夢であり、日本人としての誇りである。彼一人の方が、へんな政府代表よりもよっぽど外交している。