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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
至極当然のこと,
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レビュー対象商品: ネット王子とケータイ姫―悲劇を防ぐための知恵 (中公新書ラクレ) (新書)
この書に書かれている内容は至極当然のことである。香山氏のパートである第1章では、若者、特に小中学生らにとってはネットやケータイのある生活こそが「リアル」であり、そこが彼らの「居場所」となっているという状況を紹介。 一方、森氏のパートである後半は、第3章で(かなり恣意的な人選に思えるが)ネット・ケータイを利用する小中学生の例をいくつか挙げた上で、地域格差・性差など全体的な傾向としてまとめている。第4章はそれを踏まえて、保護者・学校・国と言った教える側の問題点を指摘している。 全体を通して言えるのは、「メディア・リテラシー」の重要性。珍妙な「メディア害悪論」がはびこるのが親、教育者のメディア・リテラシー意識の希薄さがあるのだろうし、子供達がネットなどのトラブルに巻き込まれる原因もメディア・リテラシー教育の貧困さが根底にある。ネットもケータイも道具であり、行うべきは取り上げることではなく、「正しい」使い方を教えること。至極当然のことである。
12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
物わかりの良い提言には疑問あり,
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レビュー対象商品: ネット王子とケータイ姫―悲劇を防ぐための知恵 (中公新書ラクレ) (新書)
ネットは男の子、ケータイは女の子という性差による特性がタイトルから読み取れる。安直さは拭えないが、面白いネーミングである。現在、ネットやケータイに関わる犯罪が頻発し、小中高校生のそれらへの関わり方が世間の大きな関心事になっている。これまでも新しい情報ツールが登場する度に決まって質問が出た。ファミコンが普及した時にも保護者からたくさんの質問が寄せられたものだ。ファミコンも心配だったが、ネットやケータイは「つながっている」点で一層の不安をかき立てる。それは光の部分だけでなく闇の部分にもつながっており、現代の子供たちはネットやケータイを通して剥き出しの現実や陰とも付き合っていかねばならない。その大変さ、深刻さをこの本は教えてくれる。 巻末には、香山、森の「王子と姫を護るヒント」が掲載されている。しかし、正直言ってこのヒントにはがっかりした。香山や森は、本書で学者、専門家、役所の姿勢や提言をことごとく否定しているのだが、そのような姿勢を示しつつ、香山、森ののヒントも同じように「物わかりの良い専門家風」になってしまっているのだ。 それは適切な処方箋が未だ見つかってはいないことの証明なのかもしれないが、できればもう一歩の踏み込みを望みたい。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
簡単に考えて済むものでないということは伝わってきた,
By ほしのや (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ネット王子とケータイ姫―悲劇を防ぐための知恵 (中公新書ラクレ) (新書)
インターネットにケータイにテレビゲーム。ホンの近年になって普及したそれらについて、我々は適切な利用の仕方のノウハウを十分に身に着けてはいない。そして、大人が戸惑っていること自体も魅力となってか、子供たちはそれらを急速に採り入れてしまっている。さて、大人にとって自分たちがまだロクに分かっていもしないそれらが、子供たちにとってよくないものかもしれないと心配になったとき、大人はどうしたらよいのか。確かに本書で説かれるところは正論である。ネットにせよケータイにせよ、単に便利な情報端末というに留まらず、子供たちはこれらを通じて人間関係の一定の割合を築いている。場合によっては子供にとって全人格をこれらの手段に寄りかかってしまっていることさえある。それはつまり、ネットもケータイも、学校生活や家庭生活と同様に、人間として成長する上で不可欠の場となっているのが実情だということだ。そうである以上、すでに子供たちが大きく依存しているそれらをただ一律に取り上げてしまおうとすることは、気がかりな問題の解決方法として適切ではない。多くの人が常識的に感じていることではあろうけれど、本書では、そのあたりの実態を冷静によく見つめ、それを誠実に受け止めていることが伝わってきて心強い。 しかし、では、どうしたらよいのか、肝腎のその点になると、本書の論調はグッとトーンが落ちてしまう。つまるところ、「危ないこともあるものだしドップリ浸かってしまうのはよくない。困ったときは大人に相談して」というなんとも奥ゆかしい提言で締めくくられてしまう。 日頃潔い香山リカの度胸をもってしても、さすがにこのテーマにはてこずっているのだろうか。
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