欧米と比べると日本ではまだまだサイバーセキュリティーの重要性が認知されていないが、そんな中で本書はサイバーセキュリティーについての学術的な論文をまとめた数少ない書物である。私はこの分野を勉強を始めたばかりなので、本書から多くを学ぶことができた。ただ、論文によって出来不出来の差が極めて大きいように感じた。デニング教授やロンフェルト氏の論文は世界のサイバーセキュリティーの動向を探る上で貴重なものだったが、それ以外の論文には対して魅力を感じなかった。また、本書は『ネット戦争』と銘打っている割には、技術的な話が多く、安全保障に与えるインプリケーションについてはほとんど述べられていなかった。