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設定が今から10年後という近未来の設定もそうなのですが、昨今爆発的な進歩及び普及を遂げているITの分野に対する的確な表現もまるで未来を予測しているかのような描写で物凄い親近感と現実感が楽しめます。
細かな部分に対しては日本語訳の表現にも寄るところがあるのでしょうが、若干IT業界にいる私としては歯がゆい表現もあります。しかし、軍事アナリストとしてのトムクランシーではなく新たにIT分野にける著者の才能を再認識できる一冊ではないかと思いました。
ストーリー内で取り上げられている「未来の技術」も、パソコンを数回いじっただけで「自分はコンピュータ通だ!」と思い込んだ者が適当にこしらえたものにしか感じられない。
ネットフォースは優秀な犯罪捜査組織、という風になっているが、暗殺者が何でもないように本部に侵入してしまうなど、どこが優秀なのか、と疑いたくなる。これが「優秀であるはずだが実は・・・」というブラックユーモアならまだマシだが、著者は優秀だと信じきっているから救いがない。
登場する「近未来の技術」もリアリティがなく、仮に実現化できても誰が使うんだ、と首を捻りたくなる。ハイテクと縁がない小説家が執筆の依頼を受け、慌ててハイテクについて学び、ハイテクワールドをどうにか捻り出してみました、といった感じ。
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