内容紹介
かつてバリ島には数百もの小王国〈ヌガラ〉があった。
本書は、そこに見られる親族・社会関係、農業・通商組織、政治関係、
そして国家儀礼・宗教観念・神聖王制の研究から、
非常に刺激的な国家論――劇場国家論――を構築する。
バリは多くの華麗な祭りがあることで知られるが、
実はこの演劇的儀礼を催すことこそ、ヌガラにおける政治そのものであった。
劇場のように組織され、機能する国家――支配を目的とするヒエラルヒーがない「劇場国家」という全く新しい概念を、
封建的国家、官僚制国家、家産制国家といった伝統的国家類型につけ加える、画期的な試みである。
「『ヌガラ』は発見の導きとなるべき著作である――すなわち示唆し、
刺激し、若干はいらだたせるのである。
日本は〈神聖王制〉や儀式化した位階制など、バリによく似た面がある一方、
天皇家の連続性や徹底した中心性など、他の面では大きく異なる。
今や日本の読者はテクストに直接接することができるのであるから、
議論が加速し深化し、本書の真の主題、
すなわち権力の文化的次元に対するわれわれの理解が進むことを希望したい。
バリと米国と日本、この奇妙な三角形、すなわち異文化間の議論からこそ、
社会の比較研究における真正の進歩が期待できるのである。」(「日本語版への序文」より)
内容(「BOOK」データベースより)
かつてバリ島には数百もの小王国“ヌガラ”があった。本書は、そこに見られる親族・社会関係、農業・通商組織、政治関係、そして国家儀礼・宗教観念・神聖王制の研究から、非常に刺激的な国家論―劇場国家論―を構築する。