◆奇妙で時に残酷な生物の行動の多くが遺伝子の保存のための戦略で説明できると知ったときの興奮は、オレの科学な心をふるわせたが、この本を読んで妙な不安と興奮を覚えたのは脳の逆側で、ペローやらグリム、金枝篇やらにトキメクあたりだったりした。
◆様式化されたキャラクターがたんたんと演じるストーリーは不思議と少し物悲しく、あっけなく消えていく遺伝子の乗り物としての性を語る。いろいろややこしいこといっても畢竟子供をもうけるのがオレの存在意義か?と余計なことを考えつつ、情報っつー乗り物もありとか言ってたなあと慰めたりとか。
◆淡々と描かれたこの本を読むのに科学的知識なぞ必要ない。ただまごうかたなき事実に基づいたある意味フィクションっつーところが、男と女のありかたってまあ、なんだかとてもホントに、と微妙な感想をもたらす所以かと。
◆女性の感想はきっとぜんぜん違うだろう。そういう意味でもとても面白い。