この度再発売されたニールのオリジナル初期4作品は何れもAudio tape restoration and analog to HDCD 24-bit 176 kHz digital translationが施されているが、本作は特に音質向上の効果を強く感じる。この傑作はデジタル・リマスターされた音で聴くべきだろう。
ニールのソロ・デビュー作から4ヶ月後の1969年5月に発売された作品。前作は評価が分かれる作品で、彼の活動の両輪の一方であるアコースティック路線を打ち出したものであるのに対し、本作が名盤と認めることはおそらく衆目の一致するところで、クレイジー・ホースと組んだときの怒涛のエレクトリック・ロック路線の嚆矢となった作品。M1、4、7は後年のニールのライヴで度々採り上げられ、他のアーティストによってもカヴァーされる重要作品。名曲充実度の高い作品であり、本作収録のオリジナルも他のヴァージョンに負けない力演である。特に9分を越すM4、10分を越すM7が出色の出来。息の合った名演の連続には、スタジオ録音であっても圧倒される。M1、M2もいい曲で、カントリー色の加わったM2はなじみよいメロディーが心地よい。
M3は本作で唯一のアコースティック・サウンド主体の曲で、ロビン・レインがヴォーカルに加わっている。穏やかな美しい曲だが、ロックの曲M2、4に挟まれていても違和感はない不思議なムードがある。M5はカントリー・ロック調であり、M6には哀愁を帯びたヴァイオリンがフィーチャーされる。
このように、何れも特色のある名曲・名演で、デジタル・リマスターされて磨きがかかったこととあわせて、40年前の作品でも本作に初めて接する人が退屈ことはないはずだ。