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22 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
愛の人ブリュンヒルド,
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レビュー対象商品: ニーベルンゲンの歌〈前編〉 (岩波文庫) (文庫)
この本には,二人のヒロインがいます。クリームヒルトとブリュンヒルドです。『ニーベルンゲンの歌』では,クリームヒルトの方が目立っていますが,ちょっと,ブリュンヒルドのお話を。 この話の原典ともいえるゲルマン神話伝承では,クリームヒルトよりブリュンヒルドの方が主役です。さらにゲルマン神話伝承では,ブリュンヒルドはジークフリートの恋人で,ジークフリートの火葬の際に,自分も火の中に飛び込んで果てる烈婦です。 そちらを先に知っていた僕は,「ブリュンヒルドはジークフリートが好き」という意識が常に働いてしまい,彼女のセリフの一つ一つを裏読みしていました。つまり,彼女の行動は,屈辱からではなく,愛と嫉妬ゆえの行動だというわけです。 この本の後編では全く活躍しませんが,2度目に読むことがあったらは,クリームヒルトではなく,ブリュンヒルドに注目して読み直してください。
13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
指輪伝承の頂点に立つ作品,
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レビュー対象商品: ニーベルンゲンの歌〈後編〉 (岩波文庫) (文庫)
『ニーゲルンゲンの歌』の元ネタは,北欧古典などに残るゲルマン神話伝承からきています。僕は,エッダやヴォルスンガ・サガなどの北欧古典から,この本に辿り着いたのですが,あまりの素晴らしい出来に腰を抜かしました。いわゆる指輪伝承を元にした2次創作は,多く読みましたが,なかなか原典を超えるような力強い作品には出会わず,やはりオリジナルが一番だな,というのが僕の正直な感想でした。 しかし,この『ニーベルンゲンの歌』は,2次創作の頂点に立つ,原典も超えるかというような傑作だと思います。 この作品に関しては,2次創作という表現は,もはや当てはまりません。 神話や英雄伝説の題材を織り込み,そこにゴート族の伝承やフン族の歴史などを絡めて,全体が無理のないストーリーとなっています。 全く本を読まない僕の弟(19)に,この本を薦めてみたところ,あっという間に読み終わってしまい,日頃の鍛錬が足りないため補えぬ読解力を,あれこれ質問でカバーしていました。推薦人冥利に尽きるというものです。
12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
圧倒的な力強さ,
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レビュー対象商品: ニーベルンゲンの歌〈前編〉 (岩波文庫) (文庫)
他の方が書かれているとおり、あまりにも有名な古典的傑作。そのダイナミックなストーリー、勇敢で情熱的な登場人物、行動に滲み出る思想精神の圧倒的な力強さに引き込まれ、飲み込まれてしまう。男の私からすれば、向こうの女性はかくも強いのかと驚嘆させられ、その嫉妬心には恐ろしくなる。鴎外の描く日本の女性の強さともまた違う。登場人物の強さは超人的である。精神の高揚とともに、また物語の展開によってその強さもダイナミックに変化する。多少の矛盾などあざ笑うかのように力強く突き進む。 この物語は、血、血、血の嵐である。血が飛び、血が流れ、血が飲み干される!これほどまでに血なまぐさい物語もそうないのではないか。この物語は、至るところに熱き血潮が通っている。それは脈打ち、噴出し、地を覆いながら、しかしそれでも尽きることがない。 今の時代を舞台にしてこのような物語が物語として成立することは不可能だろう。それだけに物語として読まれ続けるだけの価値がある傑作。
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