「年収5000万円以上、金融資産1億円以上」の人々は、どんなものを求めているのか?
統計上は世界有数の「富裕層大国」であるはずの日本。それなのに、富裕層(特に、上昇志向が強い新興の「ニューリッチ」)が求めるものを提供できていない現実が良く分かる。
ニューリッチの生活は、庶民からすると驚きの連続。プライベートジェットなど、どうやったら買えるのだろう。圧倒されながらも「いつか自分も」という夢に浸ることができる(実現は難しそうですが)。特に、富裕層子女の教育にかかる部分は、非常に考えさせられる。低レベルの教育からは低レベルの人材しか生まれてこないとしたら、将来の日本にとって大問題だ。
最近盛り上がっている「格差論議」では、貧困の拡大ばかりが問題とされ、本来、豊かな文化の担い手であり、雇用の創出、高額な税負担、旺盛な消費などを通じて、日本の経済・文化に多いに貢献している富裕層のあり方については問題とされることが極端に少ない。妬みから富裕層の足を引っ張り、経済発展のチャンスを逃し、文化を衰退させ、彼らを国外脱出させることが本当に正しいことなのか。一億総中流の社会が現実的に終焉した今、真剣に考えてみるべきだろう。
ニューリッチの世界を垣間見る楽しさと、富裕層のニーズに応えられていない日本の寂しい現状。そして、そんな状況だからこそ、無限に広がる富裕層ビジネスの可能性について考えさせられる本。下流本も自虐的で楽しいですが、こちらの方は夢があり、面白いですよ。