オーケストラとの新作「New Blood」が好評のガブリエル爺さんのヴィデオが、発売になった。元Durutti ColumnのJohn Metcalfのオーケストレーションが話題になったそのアルバムを作るきっかけと言えるコンサートを収録した物だ。
8,8,8,6,4という弦の編成に、金管、木管、パーカッションに、ピアノというオーケストラをバックに、ピーターが新旧の楽曲、そして、前作「Scratch My Back」でカヴァーされた曲を、淡淡と、そして厳かに歌い上げていく。ステージ上に動きは無いのだが、まるでオペラを見ているような圧倒的な迫力を感じる。
もちろん、ステージ美術には、昔から定評のあるピーターだから、ステージ・フロントと背面を利用したヴィジュアルはあるのだが、全体的には驚くほど地味である。でも、前述の様に迫力は感じさせる出来に仕上がっている。
今回のアルバムもそうなのだが、ギターもドラムセットも入ってない、純粋なオーケストラでのアレンジがもの凄く良い。ハマースミス・アポロでの収録ということもあり、客もしっかりと座って、静かに観ているのも、何か不思議な感じだ。
コーラスに、彼の娘と、Ane Brunがついていて、あの「Don't Give Up」では、Aneがデュエットしている。オリジナルのケイト・ブッシュの声や、シンニードの声で、慣れていると、ちょっと肩すかしされたような感じもするが、良く聴くと、何故、ピーターがこの人をフィーチャーしたかが良くわかると思う。素敵な声の持ち主だ。
コンサートをフルで収録しているのも、嬉しい。Twitterで、ピーター自身がかなり大変な事に挑戦しているような事を発信していたが、コンサートを無事に終わらせて、アレンジャー、出演者、そして、各スタッフに賛辞を贈っていたことで、自分自身でも成功を確信したからだろう。
私は、観る環境にないが、3Dに力を入れているみたいなので、3Dを観る事が出来る人は、ぜひ、そちらをチェックしてみて欲しい。
音楽をうわべだけで捉えている人には、解らないかもしれないが、凄いコンサートをやったということが、こうやって観る事が出来るのは幸せなことだ。