本当にひさしぶりの、名作との再会だった。
この作品には3時間近い“完全オリジナル版”もあって、どちらを観るべきか迷われることもあるかと思われるが、個人的にはやはり、まずはこの2時間ちょっとのバージョンから観ることをおすすめする。なんといってもここには“物語を簡潔に語ることの美学”がある。最初に劇場公開されたのはこのバージョンだし、ブルーレイもこちらのバージョンが先に出ている。
それにしても、なんといとおしく、チャーミングな映画だろうか。
登場人物たちの感情の流れ、心の動きが、痛いほどよく「わかる」。
そういったものがていねいに積み重ねられた結果としてあるのが、「もう、どうにでもして…」と(もちろん、いい意味で)言いたくなる、あのラストである。
この作品は映画への、そして映画を愛するすべての人への讃歌だ。
そして、アルフレードのような“人生の師匠”に出逢えたトトは、本当に幸せ者だと思う。
なお「新たにHDテレシネしたマスターに、入念に映像・音声の補修を加えたデジタル・リマスターを使用。映画本篇のみを収録しクオリティを追求。」と書いてあるだけのことはあり、音も画質も十分に美しい(音声はオリジナルのみで、吹替は収録なし)。
この商品が“SUPER HI-BIT EDITION”と呼ばれる所以(ゆえん)である。