寺久保エレナという18歳のサキソフォニストに出会えた「ワクワク感」をさらに高揚させてくれる第二弾アルバム。
彼女はまず第一音が美しい。それにチャーリー・パーカー〜ビバップ〜バークレイ・ジャズのエキスを、沢山ある引き出しから繰り出してくる天才だと思う。
本作で注目したのは、唯一のオリジナル「ファシネーション」である。ファースト・アルバムの楽しく若々しい「ティム・タム・タイム」とは趣向の全く違う難しい楽曲。現代ジャズのセンスを感じさせてくれる。
自分のアルトよりむしろベースのパートを盛り上げる構成になっているのは面白い。昨夏、東京ジャズでのロン・カーターとのめぐり逢いは、エレナにとって強烈だったに違いない。本作もロンの
興味とエレナの希望が合致したらしい。今秋から特別留学生として学ぶバークレイ音大での活躍を予感させる。バークレイでは中学生の時にアウォードを受賞している。よい曲をどんどん作ってほしい。
彼女の最近の国内演奏スケジュールは一流ミュージシャンのようにハードだ。羨ましい若さと、向学心を持っているので大丈夫。ナベサダ、ヒノテル、ヤマシタ・・・と日本のおじさん一流ジャズメンが支持しているので鬼に金棒だろう。