本書は「池上流 Lifehack」ですね。如何に情報を集め、事実と見解の差を見極めた上で"真実"をあぶり出し、それを如何に外部に向けて発信するかについて、実体験を交えながら平易に語られています。「難しいことは易しく、易しいことは面白く、面白いことは深く」という心構えが行間から滲み出ています。本書を読んでいると「
思考の整理学」「
『知』のソフトウェア」などの類書との共通点を多く見出しました。(情報に対する"好奇心"・"貪欲さ"・"繊細さ"の重要性については、異口同音で語られる処ですからね)
問題意識(仮説)がないと情報も目に飛び込んでこない、しかし情報を集めない限りは問題意識も生じないわけです。(これは「演繹と帰納」の関係にも似ています)そこで池上流の情報入力術(新聞スクラップ、読書 etc.)が説明されています。この話は読者なりに工夫すれば応用が効きますね。私(理系研究者)の場合、面白いと思った論文の気になった処(図・表・本文)を適宜パワーポイントのシートにcopy & pasteし、引用元と自分のコメントをメモして保存しておきます。あとはGoogle desktop等を用いてキーワード検索で情報を引き出せるようにしています。本書とはやり方は違いますが、スクラップする目的とその心構えは本書と共通しているな、と思いました。また、パワーポイント(発表資料)の見せ方・話し方については、私が研究発表の時の留意しているポイントと同じだと 安堵した次第です。
そんな訳で、仕事で"情報"を取り扱う方であれば、得る処が必ずある本だと思います。