P.146-の竹下元首相による大蔵大臣論で、三期連続で大蔵大臣で予算をつくったら、もうその大臣には逆らえない、といのは面白かった。実際、三期連続で予算を編成した佐藤、田中、福田はみんな総理大臣になっている、と。では、なぜ誰も逆らえなくなるのかというと、3年連続で予算編成したら、最初に陳情されたものに全て予算をつけてやることができる。そうなると全ての勢力から人もつくしカネもつく、というわけなんです。
小泉前首相は竹中さんを使って5年間も経済財政諮問会議で予算編成を行ないました。基本方針は「説得せず、調整せず、妥協せず」というニヒリティックスな三無主義。そうなると、もう元には戻りません。族議員に陳情など誰もいかなくなり、旧勢力は潰れてしまった、と。
あと、有権者の小泉前首相に対する評価が《あとワンクールは小泉さんでいいのではないか》(P.40)と思わせる仕掛けを行なってきた、という見方は、どこかで読んだ気もするけど、改めてなるほどな、と。小泉前首相は考えてみれば、年4回ぐらいはなんか仕掛けてきましたもんね。それと、ひと言で云って小泉前首相のことを《一家言はあるけれども、何か深さはないという人間》(P.54)というのは言い得て妙だな、と。