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ナポレオンの戦役
 
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ナポレオンの戦役 [単行本]

ローラン ジョフラン , Laurent Joffrin , 渡辺 格
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

傑出した軍人ボナパルトの知謀と素顔、若き皇帝を取り巻く将軍たちの息づかい、戦場の兵士の悲惨な現実…。革命と帝政の時代の戦闘を、そこに生きた者の目線で臨場感たっぷりに再現。フランスの政治・外交事情、超越的機動力を誇った大陸軍の戦術を、史実と洞察の絶妙なバランスをもって読み解き、戦場の太鼓の響きや砲声までもを生き生きと伝える痛快な戦史。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ジョフラン,ローラン
小説家であり、政治、歴史随筆の著作者でもある。2006年から日刊紙「ナショナル・リベラシオン」のディレクター

渡辺 格
1937年東京生まれ。小石川高校、東京大学教養学部フランス科卒業後、航空会社勤務。パリ、ブリュッセルなどに駐在(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 315ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2011/01)
  • ISBN-10: 4120041905
  • ISBN-13: 978-4120041907
  • 発売日: 2011/01
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By DSSSM
 衒学的な雰囲気のする叙述、なんだかなぁな地図などいくつかの欠点を持ちつつも、ひもとく価値ある本だったと思います。

 褒めるべき所としては、通り一遍の概説書的ではない、ナポレオンびいきでナポレオン時代の資料に大量に目を通しているのであろうフランス人であるからこそ知っていて書けるのだと思われる様々な話、ナポレオン戦術に関する記述、戦いに熱くなる記述、それに著者がナポレオンびいきにも関わらずナポレオンの宣伝のウソについては何カ所も「これはウソである」と説明してあるところなど。

 私が最も良かったと思ったのは、当時の兵士達や人々の様子や、ナポレオン戦争当時の兵士達が戦場でどのような事に晒されているのかが良く分かる叙述に溢れていることでした。兵士達の食糧事情や、兵士達が縦隊で敵戦線に前進していく時に、どのように隣の兵士達が倒れていくのか、大砲が当たった兵士達の身体はどうなるのか、騎兵や士官の持っているサーベルはどれくらい切れるのか、戦傷を受けた兵士たちはどのような環境に置かれるか……などなど。

 こういうことは日本で出版されている一般のナポレオン戦争ものの本ではなかなか知る事が出来ないので、非常に価値があると思いました。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By s.raymond VINE™ メンバー
ナポレオン時代の歴史全般と戦史系も好きなので、購入して読むことにしました。
それほど期待してはいなかったのですが読んでみて、いい意味で期待を裏切られました。
私はナポレオンの同系統の本は読んでいるつもりですが、1,2の作品を除くと、いい内容の本が少ないと感じているからです。

理由は、日本人が書いた作品は、ほとんど同じような内容で、表面的というか浅い内容の作品が多いからです。理由として、ナポレオンは有名な戦役だけでも18回程あり、限られた枚数では、どうしてもバテテしまうというか、無理がある事と、根本的な問題として、フランスばかりか欧州に対する歴史、地理、民族等に対する広い知識が必要なのに、通暁している著者がほとんどいない事です。

他方、欧州人が書いた本は、著者のオリジナルな深い意見もあるなど、日本人著者かあらは得られない知識が得られる良さはあるのですが、ひどい翻訳が多いものが目立ちます。たとえば、騎兵隊を騎馬隊と訳したり、フリゲート艦を巡洋艦と訳したりなどです。意味は通じますが、うんざりさせられます。

その点、この本は、ナポレオンの戦役の中から8つだけ抽出し、枚数が長くなりすぎないようにしいます。その分、一章あたりの内容は濃くしています。原文の著者は、小説家であると同時に戦史研究家でもある利点を活かし、小説でもない歴史書でもない、いわゆる「史伝」スタイルをとっています。海音寺潮五郎が「悪人列伝」などで用いた手法です。
短い文章の中で、重要なエッセンスと著者のオリジナルの意見をコンパクトにまとめ、平易な文章で書かれているので、軍事関係者ではない一般読者でもとてもわかりやすい書き方です。
著者のオリジナルの発想として、ワーテルローの戦いについて、ダブーとスルトを前線司令官とし(ここまでは、他書でもよく指摘されますが)、
グルーシーは、軍司令官ではなく一騎兵司令官として使い、ネイは外せ!と主張しています。ネイを外せというのは初めて聞きました。
ただ参謀長は、誰か適任を当てよと言うのみで、具体的な名前を上げていません。著者をしても適任が見当たらなかったということでしょう。
なぜ、こういう主張をしているのかは、本書を読んで下さい。

また、この本は翻訳も優秀です。文章も読みやすく、軍事用語も当を得ています(後書きには、日本人の一般読者に馴染のない擲弾兵や騎兵の種類についても解説しています)。また、フランス人の著者が解説していない部分(フランス人にとっては常識的な事柄で解説するまでもないが、日本人にとっては解説が必要と思われる部分)については、翻訳者の補足という項を設けて、解説してくれているので助かりました。
唯一難点を上げると、巻末に各章で取り上げた会戦の経過図が何枚も載せてあるのですが、おそらく元々カラーであった紙面を白黒で載せているため、国ごと、司令官名、部隊名、地名等を色分けして見やすくしているはずの図面が、とても見づらくなってしまっています。まあ、カラーでは出せないでしょうから(そんなに売れないジャンルですからカラーで刷ったら赤字になる)仕方ないのですけどね。カラーで図が出たら満点なんですが。。。ともかくこのジャンルが好きな人は読んでも損はないと思います。
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By yuishi トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
ロディ橋、エジプト、マレンゴ、アウステルリッツ、アウエルステッド、アイラウ、ワグラム、ワーテルロー。ナポレオンの主要な戦役を描いていく。
前書きによれば、著者は歴史家ではないので戦いの"冷静かつ詳細な観察"や"正確な日時"や"一将軍の働き"を描くのではなく、"従軍記者"のような視点で、"戦場における太鼓の響きや砲声を生き生きと伝える"ことに努めたらしい。

隊伍を組んで突撃命令を待つ戦列歩兵の息遣いが伝わるような場面、逆に敵騎兵の突撃を受け耐える歩兵隊、戦場医療が未発達のため野戦病院で負傷兵が受ける手術の描写などなど、確かに他書では見られないような目新しい部分はあった。
が、全体には戦役を描くとはいうものの大局的な描写が欠けており、敵陣営との相対的な説明(兵力、彼我の位置関係等々)もないまま、ある種の情緒的な描写に終始しているため、戦いの流れが非常にわかりづらい。

巻末に戦況を説明する地図・部隊配置図が置かれているのだが、これも殆ど役に立たない。根本的な問題として、どの国の軍勢なのかの見分けがつかない。もしかすると原著ではカラー印刷されていたのではないかと思われる節はあるが、残念ながら邦訳版はモノクロだ。それぞれの部隊を率いている将軍名は記載されているのだが、将軍名だけでどちらの軍勢に属するか分かる人は少ないと思われる。
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