内容紹介
高血圧の研究・臨床は,分子生物学,遺伝子工学,細胞生物学から生化学,生理学,数理科学,そして臨床,薬理,疫学,介入試験まで広い分野が織り重なっています。この第3版では特に家庭血圧の重要性,それを利用した薬物投与の仕方に力を入れました。皆さんは自分の好きなスケールで微視的にも俯瞰的にもながめて,高血圧の世界を鳥のように自由に飛び回ってください。部分が重要な時もあるし,全体を統合することも大切です。 すぐれた降圧薬が多く開発されて高血圧は解決したと思われたこともありましたが,意外にも降圧目標を達成している患者さんは30%しかいません。しかも,目の前の患者さんが脳・心・腎・血管事故を起こさないようにすることがわたくしどもの究極の使命ですから,まだまだ解決すべき問題点はたくさんあります。この高血圧ナビゲーターを友として,ご自分の分野にこだわらず広く他の分野も知ってくださるとありがたいです。ひとりの患者さんの血管は共通ですから,腎臓の血管が傷害されていれば脳や心臓の血管も傷害されないようにいろいろな知恵をしぼって集学的に治療をすることが予防につながります。この本はきっと頼りになる道案内役として,皆さんの治療や新しい研究にヒントを与えてくれると思います。 高血圧に関する最新の話題を揃え,その項目の日本の権威を選び出し,その先生方が腕によりをかけて最先端の知見を書いてくださったので,すばらしい論文集となりました。しかし,少し難解な項目もあります。いろいろなページを読むことで,むずかしかった項目の理解が進むこともありますので,行きつ戻りつして楽しんでください。 (編集者一同「序文」より)
出版社からのコメント
高血圧に関する用語を集めて章ごとに分類。原則として一用語を見開き完結のスタイルにまとめてあり,各章の項目における情報から全体像が理解できます。