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31 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
浮かび上がるユートピア,
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レビュー対象商品: ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで (岩波新書 新赤版 (792)) (新書)
結局のところ、ナチズムやヒトラー神話というのは大衆に夢を見させて幻惑させるユートピア思想だったように思います。堅実で真面目な議会制民主主義なんか大衆からしたら面白くもなんともありません。 まるで神のような偉大なヒトラーの独裁政治の方が、もっとずっとワクワクできます。 譲歩や妥協を繰り返す周辺諸国との協調外交より、自分勝手な生存権確保のための侵略の方が夢を見れるでしょう。 冷静に考えればそんな馬鹿な!としか言いようがない、ユダヤ人への最終的解決策も一部の人にとってはユートピアの実現に思えたのでしょう。 政治においては、ひたすら退屈でつまらない現実主義に徹するのが一番良いのかもしれません。 夢を見させてくれる政治家や宗教家などは危険度マックスなのです。 ナチズムもマルクス主義も人種主義も個人崇拝も、夢をみさせてくれる悪魔の誘惑です。感情でついていくと、最終的には破滅しちゃいます。 歴史を教訓にして、つまらないなあと退屈しつつ、国会中継なんかを眺めましょう。
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ナチスの下でもしたたかだった民衆,
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レビュー対象商品: ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで (岩波新書 新赤版 (792)) (新書)
「なぜナチスはドイツで政権を獲得して全体主義国家を形成しえたのか」という問題は、今も残された20世紀最大の問題かもしれない。本書はその問いに言語操作、シンボル操作の領域から答えている。面白いのが、ナチス政権下の民衆のジョークの分析だ。確かに実際の抵抗運動につながらない「ガス抜き」的側面を免れないが、ジョークを通して権力を笑い飛ばす民衆のしたたかさはいつの時代でも絶えることはないのだろう。本書を読みながら、ロベルト・ベニーニの映画「ライフ・イズ・ビューティフル」を思い出してしまった。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ナチスと「理想主義」,
レビュー対象商品: ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで (岩波新書 新赤版 (792)) (新書)
この本は、ナチスの演説や映画、教育などを分析することで、ナチズムが「政治宗教(宗教のような政治思想)」だということを明らかにした本です。つまり、ナチズムも宗教や共産主義と同じく、基本的には「理想主義」ということであり、この本を読めば、共産主義に夢を託し、理想を見た人々がいたように、戦前、ナチスに夢を託し、理想を見た人々がいたとしても、なんら不思議ではないということが、よく理解できると思います。 ナチズム、共産主義、宗教に共通する、「善悪二元論」「選民思想」「ユートピア思想」などは、人間が考える「理想主義」のある種の型なのだと思います。
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