本作のイメージは100人に聞いたら100人とも「ブレードランナー」を挙げるのではないか(笑)。舞台は近未来のソウルだと思うが、いつも雨が降っており、人々は和傘をさしている。町には屋台が並び、スピナーが飛び交う。そんな中、ユ・ジテ演じる「R」は、アンドロイドのリアに恋をしてしまい、命の期限があるリアを救おうと裏社会に接触する・・・って、まんまブレランじゃん!本家でデッカードが恋したレプリカント・レイチェルとの関係は、先の見えない逃避行で終わるが、本作のラストは切ない仕上がりになっている。こういう人造人間系(?)は美男美女が相場なようだが(笑)、本作のリア役、ソ・リンも物凄く清楚で可憐だ。ブレランの美女ふたりは「色気」があったが、こちらは清廉な感じで好感を持てる。特典映像を観ると、リア役は200人に絞られた(といっても凄く多いが)中からオーディションを勝ち抜いてきたのだという。うつろな表情がまさに自分的には「ツボ」であった。ユ・ジテは色々なタイプの演技ができる上手い俳優だと思う。今回も最初はデッカードぽかった役柄を人間臭く変えてもらったというが、結果ハリソン以上に影のある主人公像が出来上がった。映像は全編デジタル加工を施しているだけあり、DVDなのに高精細だ。日本で言うところの「キャシャーン」系であるが、出来は本作の方がいい。SF映画が好きな方はぜひ。特典映像は未公開シーンとインタビュー集が収録されている。星は3つ。