「プロの撮り方」という素っ気ないタイトルから、凡百の写真マニュアルと考えているのなら、それは、良い意味で裏切られることでしょう。
ナショナル・ジオグラフィックのカメラマン、サートレー氏が、長きにわたり自分の家族を撮った写真をもとに「大切な人との大切な時間の切り取り方」を教えてくれます。
子どもたちの表情のなんと生き生きしていることか。泣いている赤ん坊の躍動感。10歳になった娘が(母親の許可を得て)ピアスの穴を開けたときの輝きと恐れの交錯。老いた両親の温かい笑み...
そして、息を呑むのは、P104の妻のキャシーががんを患い(おそらく放射線治療で)髪が抜け、ベッドに静かに横になっている写真です。プロのカメラマンである彼はあらゆる記録を残してきたというのに、妻の病については三つの場面しか撮れなかったといいます。
写真を撮るとは何かが伝わってくる素晴らしい本です。