登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
39 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
よくわからないけど惹かれる,
By minoru223 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ナイン・ストーリーズ (新潮文庫) (文庫)
『ライ麦畑でつかまえて』で有名なサリンジャーの作品を初めて読みました。さて、この『ナイン・ストーリーズ』はタイトル通り9編の短編を集めた短編集なのですが、正直言って何を描こうとしているのか私にはよく理解できないものも多かったです。でも、どの作品も不思議と心に引っ掛かりました。意味はわからないけれども決して眠くはならず、逆に妙に覚醒感を感じさせる作品群だと感じました。この短編群の主人公たちは、精神がどこか壊れているような人達です。しかし、よく考えてみれば普通の人間というのは誰もがこんな非合理な一面を持っているものです。むしろ、一般の小説の登場人物たちというものが、あまりに単純化され、物語の中のある役割を担う為だけに創造された不自然な存在なのだということに気づかされました。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
まさにアメリカ文学の良心を凝縮したような珠玉の短編集,
By
レビュー対象商品: ナイン・ストーリーズ (新潮文庫) (文庫)
「ライ麦畑でつかまえて」で日本でも有名なJ.D.サリンジャーの自選短編集。「ライ麦...」は私が高校生の頃、若者のバイブルとして読まれたものだが、本作も同じ香りが漂って来る。ベトナム戦争のドロ沼化による厭戦(世)気分、それに伴い夢・希望を見失った若者の苦悩と喪失感、ベトナム帰りの青年の精神的瓦解。これらの背景を知らないと、各編の意図が分かり難いと思う。冒頭の「バナナフィッシュにうってつけの日」における青年の行動がまさに典型である。
各編を貫くのは、戦争・暴力の否定であり、当時の社会の中で生きる若者や世の中に馴染めない人達への応援歌である。ただし、素直なストーリーは少なく、読者を突き放した書き方をしているので、チョット取っ付きにくいかもしれない。(武闘派の)ヘミングウェイを揶揄した箇所が多いのは、個人的な悪感情か ? その中で「笑う男」は荒唐無稽な創話が現実に影を落とすストーリー・テリングの巧みさが光る。次編「小舟のほとりで」と共に、作者が子供に暖かい眼差しを注いでいる事が窺える。「エズミに捧ぐ」は冒頭の結婚式への招待状から、それに繋がる過去のある一日の甘酸っぱい回想、そして主題に移る構成が作者の意匠を明言しているかのよう。「愛らしき口もと目は緑」は電話での会話だけで構成した皮肉な内容の作品だが、電話相手が元軍人である事を明示している点に注意したい。「ド・ド−ミエ=スミスの青の時代」は「ライ麦...」を想起させる伸びやかな筆致の作品。「テディ」は天才少年を通じて東洋的輪廻思想を語った不思議な作品。 まさにアメリカ文学の良心を凝縮したような珠玉の短編集。
16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
不思議と心に残る,
By whosnext (Tokyo, JP) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ナイン・ストーリーズ (新潮文庫) (文庫)
なんてことないストーリーなのに不思議と心に残る。「ライ麦」もそうだが、この短編集でもそんなサリンジャーの特徴がよく表れてます。この人の場合、何が言いたいのかはあまり重要ではなく、心の機微の描写に読み手がうっすらとでも共感できればそれでいいような気がする。よく読むと、作者はさりげないようで注意深くストーリーの動きと心の動きを計算し組み立てながら、心のプチ・クライマックスへと持っていってるのがわかる。だから何度読んでも飽きない、それどころか読めば読むほど読み手の心にじんわりしみわたってくるのだと思う。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0
ドキュメンタリーフィルムの一コマのような作品群
全編を通して、目に見えるもの、耳に聞こえるものしか描かれていない。... 続きを読む
投稿日: 2010/2/3 投稿者: ミノー
|
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|