ハリウッド・スター映画。それもクルーズとキャメロン・ディアスという、どちらも陽の個性が前面に出たスター映画。暗い内容になりようがなくて、完全なるポップコーンムービーになっているのがイイ。
スター映画の中でも王道中の王道なのが、今の時代ではかえって珍しいかもしれない。でもこういう映画が作られないと、ハリウッド映画はつまらない。スターを生かしてこそのハリウッドだ。クルーズの「人間味を欠いた」キャラクターと、ディアスのミーハー的風貌と挙動がうまく生かされていると思います。
冒頭から派手なアクションが矢継早に繰り出されます。主人公ふたりが始めて顔を合わせた直後の機内での格闘シーンが掴みとなり、その後畑に飛行機を不時着させるというバカエピソードが続きます。(笑)
銃を使ったアクションももちろんあるけれど、それだけに終わらず、役者が自ら楽しそうにアクションをこなすのがイイ。乗り物を使ったサスペンス作りもヴァリエーション豊かに、そんなわきゃないだろーと突っ込まずにはいられない愉快なアクションの連発、スターが魅せるアクションはこうでなくては!(笑)
ロイ(クルーズ)が善玉か悪玉か明かさないままストーリーを引っぱったのは大正解。おかげで観客は精神的に宙ぶらりんにされたまま、ジューン(ディアス)と一緒に非日常の体験に投げこまれる。ジューンがピンチに陥るたびにロイが颯爽と現れるのも、単なる騎士道精神で助けに来たのか、それとも腹に一物あるのかと疑心暗鬼。ちなみに本作のタイトルである「ナイト」は、夜(night)ではなくて、騎士(knight)であることが映画を観終わってから気が付きました。(苦笑)