シンガポール出身の女性マンガ家の描くダークでキッチュな御伽話。
ゴシックホラーな雰囲気を漂わせたエキセントリックなマンガです。
絵柄としては西島大輔やウエダハジメを髣髴とさせるキャッチーな絵柄なのですが、西島大輔よりラブリーな感じ。
西島大輔の絵柄はキャッチーでクールって感じかな?
日本のマンガよりは雰囲気的にはフランスのバンドデシネに近いかもしれません。
日本のマンガからかなり大きな影響を受けていると思われる、その独特の絵柄はいわゆる萌え系の絵とは一線を画しています。
アフタヌーン辺りに乗ってそうな実験的な絵柄でいて、一般受けも狙えるかわいい絵柄のギリギリのせめぎ合いがすばらしいです。
お話はいろいろな童話や寓話をアレンジしたものがメインで、その中にオリジナルのお話が幾つか混ざっています。
どの物語にもアナベルという意識を持った人形が登場します。
アナベルはそのエピソードごとの主人公に貰われてきては人形の視点でその主人公の物語を観察します。
アナベルは基本的に自分を貰ってきた主人を守ろうと物語に介入しようとしますが人形なので見守ることしか出来ません。
エピソードの多くは悲劇だったりホラーだったりします。
なかにはハッピーエンドやある意味ハッピーエンドだったりするお話も有ります。
スプラッター描写もそれなりに多いのですが絵柄のせいか、それほど凄惨な印象は受けないのでホラーが苦手な方でも安心して読んでいただけると思います。
自分も絵柄に引かれて表紙買いしてしまいましたので、絵柄に少しでも引かれた方は読んでみることをお勧めいたします。