遂に決定盤がリリースされた。DVD-AUDIO盤を持っている人もこのSACD盤は再購入が必要。というのも今回SACD化されたワーナーのDVD-AUDIO盤は、音声仕様が2ch、5.1chとも96Hz/24bitでSACDと遜色ない音質であったが、本タイトルに限り48Hz/24bitと半分の情報量しかなく、他のタイトルと比べても明らかに音質が劣っていた。本SACD盤を聴いたが、DVD-AUDIO盤より音の密度が高くなっており、音質が改善されている。また、他のタイトル同様DVD-AUDIO盤と比べると音場は若干タイトな印象である。これでDVD-AUDIO盤にNEW FRONTIERのPVが収録されてなければ、お払い箱なのだが。
当然CD層に関してもこのDSDマスター効果は現れている。低音部が充実したことにより音の厚みが増し、何より中音域にきらめき感がある。従来のCDとは違い、艶のある音色になっている。
ただ、2曲目のGREEN FLOWER STREETは従来のCDとは違うマスターが使用されている。従来のCDとの相違点は曲の始めのエレピで、CDでは約11秒だったのに対して、DVD-AUDIO盤と本SACD盤(CD層も含め)は約15秒と長くなっている。また、惜しいことに8〜9秒のところでマスター起因の音の揺らぎがある。これはDVD-AUDIO盤でも2ch、5.1chともに確認されていた。しかしながらスピーカーで聴いている分には、それほど気にならないレベルではある。
5.1chも完璧なマスタリングがされているが、もしかしたら逆に面白味を感じないかもしれない。それ位自然な音の振り分けがされている。このアルバムがリリースされてから約30年になるが、今も全く古臭さを感じない。DONALD FAGENつくづく凄い人である。