TWA800便の爆発墜落という実際に多くの人名が失われた悲惨な出来事を扱っているため、「面白い」というのはちょっと憚られる感じがありますが、非常に興味深く読みました。「プラムアイランド」「王者のゲーム」のジョン・コーリーが、墜落の瞬間を収めたであろうビデオテープとその所持者を探し出していく経過が詳細に描かれ、またデミルファンならおおっと思うサプライズも用意されていて、ぐいぐい読み進んでしまいます。全編に散らばるくだらないジョークも相変わらずさえていて、重い物語の良いアクセントになっていました。
しかし、現時点でのこの小説の評価は星3つというところでしょう。なぜなら、結末が完全に「つづく」なんです!墜落爆発の、Howの部分は明かされますが、肝心のWhyの部分が最後まで全く説明されないんです。あとがきを読めば続編が今年の11月に全米で刊行されるとのこと。そりゃないぜ、って感じです。
というわけで、講談社さんおよび翻訳の白石氏(相変わらす言葉にできない程の素晴らしい翻訳です)にお願いなのですが、なるべく早く続編「WILD FIRE」を出してください。本作の真の評価は、それを読むまで保留にしておきます。