「探偵ナイトスクープ」と言うと、まず思い出すのは、伝説のエピソード「アホバカ論争」である。関西で使われるアホが、何故関東ではバカなのか?その表現は、どの場所を境界線として変わるのか?と言うそれこそバカバカしくも社会、言語学的興味深い相談に、北野誠が東海道新幹線を各駅停車し、居合わせた人たちに確認していく。名古屋で突如として、第3の言葉、たわけが登場した時は、名古屋人として、思わず椅子からひっくり返った(笑)。その境界線として岐阜の山道に記念の指標が立てられて以来、この番組のファンになってしまったのだが、名古屋では金曜深夜の放送枠と言う微妙さもあり、見逃してしまう事が多い。それだけに、DVD化された今シリーズは嬉しいし、実に楽しい。今ソフトも傑作編だけあって期待にそぐわない爆笑エピソード揃い。長原成樹や桂小枝もさることながら、自宅庭の自力での井戸掘りに熱いロマンを語りながらもヘタレのお父さん、2000枚近くの渡り橋の橋板の枚数が合致せず、5年間数え続けている時代劇ファン、恐竜の足跡発見を信じるハモニカ好きの話好きのおっちゃんら、珍妙で大真面目な依頼者たちのキャラが際立っている。
この番組の魅力、それは日常どこにでも転がっている疑問や謎、打ち明けられない悩みや風評等を面白可笑しくそれでいて真摯にアプローチする切り口に、派遣される探偵たちの話術巧みなレポートとリアクション、そして相談者ら登場する一般人たちの悪ノリぶり(笑)。探偵たちとのまるで掛け合い漫才的なボケっぷりに、ホンマにようやるわ、と呆れつつも感心する。
バカバカしく大いに笑わされながらも、奥底に流れる人間賛歌、良いよねぇ。