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ドーキンス VS グールド (ちくま学芸文庫)
 
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ドーキンス VS グールド (ちくま学芸文庫) [文庫]

キム・ステルレルニー , 狩野 秀之
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,050 通常配送無料 詳細
o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
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商品の説明

商品の説明

ドーキンスvs.グールド
自然淘汰と遺伝子の働きを重視し、利己的遺伝子説を唱えたリチャード・ドーキンス博士と、断続平衡説を提唱した古生物学者スティーヴン・ジェイ・グールドが生物進化の仕組みについて戦わせてきた論争の解説。

後代に残す自身の子孫の数を極大化するために、生物(遺伝子)の、多様性が生まれたとするドーキンスに比べ、化石を研究してきたグールドは環境への適応を重視しない。

グールドは、「動物の系統はもっとも根本的な部分においては、非常に長い期間にわたって変化しない」と主張しており、大量絶滅の際に多くの種が姿を消しても、そのとき生き残ったものは、適応度よりも偶然に助けられたということになる。

スピード感あふれる訳文と動物学者の新妻昭夫氏の解説、さらに索引と各章ごとに詳細な解題が付いて、丁寧な編集姿勢も印象的な文庫本だ。


(日経バイオビジネス 2005/01/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

内容(「BOOK」データベースより)

生物の行動パターンやありようを「利己的な遺伝子」によって説明し、適応は遺伝子の淘汰であると考えたリチャード・ドーキンス。古生物学者として大量絶滅に可能性を見いだし、進化は偶然に助けられたとして「断続平衡説」を説くスティーヴン・J・グールド。現代における進化と適応についての研究成果をさまざまな側面から公成にたどることにより、この2人の視点を徹底的に検証。論議の応酬が絶えなかった20世紀の生物進化における最大の論争に決着をつける。本邦初訳。

登録情報

  • 文庫: 206ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2004/10/7)
  • ISBN-10: 4480088784
  • ISBN-13: 978-4480088789
  • 発売日: 2004/10/7
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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24 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
著者は生物哲学者で多元主義的遺伝子選択という立場をとっている。これは
グールドとドーキンスのちょうど中間に位置する。つまり著者は双方の顔を
たてる動機を持っており、中立的な第三者ではないことに注意が必要だと思
う。しばしば著者なりの解釈や意見がかいま見え、本人たちの主張と明確に
区別していない部分もある。

本書で明らかになるのは、両者はかなり異なる進化観や科学観を持っている
と言うことだ。そのうちいくつかは二人の立場の違いを反映しているだけで
実質的には対立していなかったり相補的であったりするのだが(例えば選択
と適応を強調するか偶然と非適応を強調するか等は力点の置き方の違いに過
ぎないといえるだろう)、根本的に対立する部分は多い。例えば大進化が小
進化とは別のメカニズムでなければ説明できないかどうかは非常に重要な論
点だ。

著者の議論の進めかたで何ヵ所か疑問に思ったのは説明が不十分なところが
目立つことだ。たとえば断続説の紹介ではドーキンスが冷たく扱っている以
上に重要だとして、長期の形態の安定をダーウィンフィンチを例に安定性選
択で説明しているが、これは従来のダーウィニズムの説明であり、グールド
が意図していた説明ではないだろう。種選択と転換パルスも詳細に踏み込ま
ず、いったいどこが従来のダーウィニズムの説明より重要なのか分からない。

(p83)では男女の行動や体格差が「どう見ても適応ではなく…祖先から受け継
いだ性差の痕跡だろう」とのべるが、体格の二型を維持する必要がなくなり
体格差がなくなること自体が適応ではないのか?著者はソーンヒルのレイプ
研究をコストを考慮しておらず馬鹿馬鹿しいと述べているが、実際にはソー
ンヒルかなりしつこくコストを検証している。明らかに読まずに批判してい
るか、読んだ上で歪めて伝えている。それにいずれも二人の論点とは別だ。

おそらくグールドの主張のまとめが不正確なのは、著者の責任というよりは
グールドがしばしば主張を二転三転させたりレトリックでごまかしていたた
めだろう。それを考慮しても、タイトルにそぐわず本書のまとめは十分とは
言えない。所々自分の意見を織り交ぜているのも不満だ。しかし両者の見解
に注視した書籍は意外と数が少ないため、論争の概観(進化生物学の論争全
体のほんの一部に過ぎないが)を掴むには役立つかも知れない。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 糸音 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
利己的な遺伝子と断続平衡説。生物進化について激しい論争を繰り広げた両巨頭がドーキンスとグールドである。著者が最後に述べているように、ドーキンスよりの印象を与える部分もあるが、全体として公平に中立に両者の論説をまとめているように思う。
書中にもふれられているが、両者の論争はドーキンス対グールドという対立以上にドーキンス派対グールド派の感情的応酬という様相を呈している以上、自分の立ち位置について一定の留保を置くこと、ドーキンスとグールド本人たちの論説に立脚することが問題を整理するために絶対的な前提となるのだろう。

結局両者のどちらがより「正しい」のか。
そういった問いは無意味なように思えた。
ある局面ではグールドがより正しく、ある局面ではドーキンスがより正しく、両者の説が両立しうる場面もある。論争が長引くということはどちらかが絶対的に正しいというわけではないからであろう。将来的には両者の論説を包含する大理論が現れてくるのかもしれない。

実は個人的にはあまり読みやすい本とは言えなかった。
両者の論説をよくまとめてはいるのは確かだが、まとまりすぎていて本書を読んだだけではよくわからないところが多い。進化論に詳しい人ならともかく、門外漢にはハードルが高いという印象だ。
このレビューは参考になりましたか?
50 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By お気に召すまま トップ1000レビュアー
形式:文庫
遺伝子や進化をめぐる思想対立は苛烈だ。変えることのできない「人間の本性」が前景に躍り出るからである。セックスとジェンダー、性格、才能、学力などの、遺伝的「決定論」は我々の心に重くのしかかる。現代生物学の成果が、そうした主張の背景になっている。本書は、遺伝子淘汰説のドーキンスと、古生物学に立脚する「断続平衡説」の提唱者グールドの、それぞれの進化観の違いを明快に整理する。

多数派であるドーキンス陣営にも弱点はある。それは、遺伝子が生物個体の形態、生理、行動などを一義的・因果的に決定するわけではなく、遺伝子と個体の表現型との間には「一定の規則的な対応関係」が想定されるが、遺伝子がどのように個体という「乗り物を操作する」のか、その正確な関係は分らないからである(p161)。一方、カンブリア紀の動物の大発生や、大量絶滅が小進化に優越して進化の方向を規定したとするグールド説も、雄大だが実証されていない面がある。

両者の説には共通の土俵も多く、一方が真というよりは、むしろ相補的だと著者は考える。三十億年前にはバクテリアという生物が地球を支配したが、今も事態は変わらないとグールドは言う。現在の地球の生命の主人公は人間ではなくバクテリアであり、バクテリアは海中や土壌にあまねく遍在して、他のすべての生態系の根幹をなす。「進化」というとつい最先端の新しいものに目が行くが、これは重要な指摘だ。

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わかりやすく、読みやすい
... 続きを読む
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