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この戦いは多くの本ではスターリングラート攻防戦の序章としての扱いがなされておりその流れで理解するのが正しいと思うので、本書単独ではあまり多くの読者の興味を引くものではないと思われる。しかしスターリングラート戦に思い入れの強い私は入手にしておくことにした。原書シリーズでスターリングラート市街戦、ウラヌス作戦、チル川の戦い等を取り上げているのか存じ上げないのだが、それらが出たとき本書を入手できないときっと後悔するだろう。
さて本書の詳細な記述にゲーマーである私は"Drive on Stalingrad"(SPI/サンセット・ゲームズ)のマップとコマで戦況のトレースをしたくなるほどであったが、言い換えると戦史物にありがちな煩雑かつ単調で面白みにかける記述が大部を占めている。しかも戦況図は少なくそれも戦闘推移の理解を助けるのに判りやすいものとは言えない。戦いの経緯を手っ取り早く知りたいのであれば「歴史群像」誌58号(学研)を、読み応えあるものを望むならA.ビーヴァーの「スターリングラード」(朝日新聞社)をお勧めしたい。
一方、車輛の写真・カラー図版はモデラーには嬉しいものであろう。日本版スタッフによる付記も車輛ファン向けに気が利いていると思う。
最後に原著がtankに相当するロシア語を使用しているのだろうか、赤軍「戦車軍団」の訳語はよいが独軍には「装甲軍団」の訳を充てて欲しく思う好みを持っているのは私だけではないだろう。
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