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内的リアリティー、人物造形も深く掘り下げられている近代小説の祖たる小説。
訳者の牛島氏が「名ばかり聞こえて実際に読まれていない古典の大作」の『ドン・キホーテ』に一石を投じたのがこの本。
彼が上記の事実を考慮して、読みやすく、また彼のセルバンテス研究の成果をその翻訳に発揮し、
物語をよりスムーズにするような訳に注意を払っている。
もし冗長さの為に読んでいても退!屈だと思うなら、飛ばし読みをしても構わない。
それでもこの小説の面白さは十分伝わるだろうし、この冗長な記述、挿話は当時の習慣的なものである。
セルバンテス自身、序文において「気晴らし」に読んでもらうことを前提としていることだし、
力を入れずにのんびりと読んでみては?
ちなみに風車に突撃するという有名なシーンは〈前編1〉に収録。
訳者である牛島信明氏が書いた案内書「ドン・キホーテ 神に抗う遍歴の騎士」が中公新書から出ています。それと同じ中公新書の「物語スペインの歴史」も作者セルバンテスの生涯に詳しく触れているので、併読されると良いと思います。
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