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ドレミを選んだ日本人
 
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ドレミを選んだ日本人 [単行本]

千葉 優子
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

私たちの耳はいつから日本の伝統音楽を異質なものと感じ、西洋音楽を快いものとして聴くようになったのだろう。明治以降、西洋音楽との出会いと葛藤のなかで、私たちの音楽的感性が変容してゆくさまを実証的に跡づけた、もうひとつの「近代日本音楽史」。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

千葉 優子
東京都出身。武蔵野音楽大学大学院修士課程修了。音楽学専攻(日本音楽、民族音楽)。現在、宮城道雄記念館資料室室長。慶應義塾大学、青山学院大学ほか講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 287ページ
  • 出版社: 音楽之友社; 四六版 (2007/3/1)
  • ISBN-10: 427621257X
  • ISBN-13: 978-4276212572
  • 発売日: 2007/3/1
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 16頓
形式:単行本
いま巷に流れる音楽のほとんどが西洋音楽すなわちドレミのイディオムによる音楽である.それらは明治以前千年以上もかけて培ってきた日本の伝統音楽とは全く異なるものだ.私たちの耳はいつから日本の伝統音楽を異質なものと感じ,西洋音楽を快いものとして聴くようになったのだろう...というのがこの本の「まえがき」だ.

文明開化にともなって音楽も「洋高邦低」とされるあたりの記述は,膨大な資料に裏打ちされていて,音楽も社会の流れに流されたのだということがよく理解できる.CD・電波など音楽を実際に耳にすることができない状況で,上意下達で音楽が西洋化してしまうというのは凄いことだが,社会的にもこれを受け入れる状況があったのだ.

1985年に留学した伊沢修二の名前は本書で初めて知った.この,当時の愛知師範学校長が留学先のボストンで,音楽だけはどうにもならず,先生に見放されて「三日泣いて悲しんだ」すえ,一念発起して個人レッスンにより西洋音楽をマスターし,帰国後音楽教育に大きな役割を果たす.小学唱歌は彼が東西二洋,すなわち邦楽と洋楽を折衷させた結果だったという.

著者は宮城道雄記念館資料室室長とのことで,宮城道雄 (彼はドビュッシーやラヴェルが好きだった!) に関する記述が多い.もちろん邦楽の歴史も詳しく記述している.日本の音階について多少系統的な知識があったほうが読みやすい.

不可知論だが,今再現される邦楽と,明治以前の邦楽とは果たしてどの程度同じなのだろうか.現代の邦楽は西洋音楽に影響されているのではないかというのが,ぼくの個人的な疑問.

しかし,興味が持てたのはやはり小学唱歌以後,いまも唄われている歌の登場に関する記述だった.キーワードを列挙すると,蛍の光,バイエル,滝廉太郎,カチューシャの歌,赤い鳥,かなりや等々となる.

日本人が好むのは長音階の第4音と第7音を使わない「ヨナ抜き音階」だが,これにからめた本居長世,中山晋平,山田耕筰などが用いた音階に関する考察もおもしろい.

論文をそのまま単行本にしたような内容だが, データの羅列みたいなところを飛ばしてしまえば,文章がカジュアルですらすら読める.索引がないのが不満.
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形式:単行本
歌は世に連れ世は歌に連れ。明治以後、日本人がどのように西洋音楽を受け止め、取り入れ、消化してきたかを残された史料から読み解く。受け手=民衆の感性の変化を、当時の新聞記事や広告、ラジオ番組調査などから推察する視点が新しい。

今だに歌い継がれる唱歌や童謡は、明治から大正以降、せいぜいこの100年につくられたものだということを改めて認識。それ以前には、日本には西洋的12律音階が存在しなかったのだ。
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