「新約」聖書を信じるキリスト教徒の側からのみ「旧約」と呼ばれているが、「新約」を認めていないユダヤ教徒は「ヘブライ語聖書」と呼んで聖書正典として扱っているもの・・・これほど古く、21世紀の世界情勢も全ての出発点はこの本から!と言える位重要な本は他には無いでしょう。
とは言っても・・・正直な所、本物の「旧約聖書」って読んだ事がありません・・・そんな私ですがこの本は読めました・・・やはりドレは偉大です!!
ギュスターヴ・ドレは 19世紀中頃に活躍した、今で言うイラストレーター?ですが、「聖書」や古今の文学作品に添えられた彼の絵は驚異的な精密さと芸術性を兼ね備えた作品ばかり で、当時の一般大衆に、「神聖さ」とか「芸術性」と言うものを実感させる上で計り知れない貢献があったのではないかと思います。21世紀に生きる私も全く同様に、「旧約聖書」を理解する上で大いに助けられました。
前半はおなじみの「天地創造」からアダムとイブ、モーゼ、ダビデ、ソロモン等の有名人物が次々に登場し、文学作品から絵画、音楽などで頻繁に取りあげられてきたエピソードが繰り広げられて非常に楽しめます。後 半になるとかなり地味かな?神と民の間が次第に疎遠となって民族の流転が始まり、苦難の歴史が綴られる・・・という雰囲気で最後まで読み進めるのは正直辛 い・・ドレの挿絵が なかったら最後まで辿り着くのは大変かも・・・。
ということで、最初から最後まで素晴らしい〜!!とは言いませんが、真面目な話、現代人必読と言っても良いでしょう!!
それにしても、ここで描かれる神って大変に厳しい神です。ユダヤ人がこの神を信じているとしたら、中東の地になかなか平和がやってこない理由も何となく実感できます・・・。