サブプライム以後のアメリカ経済を見える化し、数値とグラフとロジックで恐慌経済下にあるアメリカの現状を分析する。そして、アメリカドルの現状を通して日本の経済状況が分かる。最後にユーロ圏を騒がせているギリシャ問題の特殊性(共同通貨採用国の財政破綻の可能性)を分析する。
過去の世界好景気の原因は、ひたすら債務・借金・赤字を増加させてきたアメリカ国民のおかげである。年間100兆円単位で債務を増やしていた。どこからお金を借りていたか。サブプライムローンを海外に輸出していたのである。国内の赤字を売って、チャイナから安い消費財を購入していたのだ。
この仕組みが壊れた。現在は民間がひたすら債務返済するバランスシート不況である。政府のみが必死にお金を貸し出して借金をして経済を支えている。ところが、このお金をウォール街が国内に投資しない。というか借り手がいない。そこで対ドルで固定相場制で金利も高いチャイナに投資して莫大な利ざやを稼いでいる。破綻したハズの金融関係者が莫大なボーナスを手にしているのである。米国民の怒りがウォール街、オバマ大統領、チャイナに向かうのも当然と言えよう。
日本も同様なのだ。個人が消費を控え、民間は投資をしない。つまり貯蓄している。この貯蓄は銀行にとっては負債でしかない。運用先は国債しかない。ひたすら国債を買う。今こそ安い金利で国内から資金調達して日本のインフラ整備をする絶好の機会だ。この機会を逃したら、後は無い。しかし、家の借金と国の借金を同一視する国民はムダ削減を叫ぶ民主党を選んだ。その結果がこの体たらくだ。
ムダ削減はインフレ時の方策である。デフレ時にインフレの心配してどうする。
しかし、有権者が国家の赤字を支持するのは、国家存亡の戦争中ぐらいしかない。
恐慌時に独裁国家が最も発展しているように見えるのは、選挙が無いからだろう。