60~70年代サイケデリックサウンズの象徴、今だカリスマ的存在であり続けるロックバンド「グレイトフル・デッド」の、ツインドラマーの片割れミッキー・ハートが考察したワールドワイドな打楽器めぐりとなっている。著者はロックのドラマーだが、その探究心はドラムスセットのみならず民族打楽器のルーツへと遡る。ライブラリーとしても価値ある一冊だが、写真も豊富で決して堅苦しい内容では無い。シャーマニズムと打楽器。ゼロの概念を発見したインド民族のリズム観など、実際の体験をもとに解説されている。打楽器に興味惹かれる人には文句無く星5つだろう。中でも興味を惹くのはインドが生んだ天才的タブラ・プレイヤー/ザキール・フセインのエピソードだろう。彼の神業テクニックを知る人なら、その神懸かり的な修行を知り合点がゆくかもしれない。アフリカや東洋で生まれた太鼓、トルコで生まれたシンバル、アメリカ人である著者は「音楽に国境無し」を実感する一人として打楽器への愛を語る。