どんな基準でこの9人の選んだのだろう?
読んでいくうちに実は非常に奥深いテーマが込められて
いることが如実にわかってきます。
まずは島野修。
私は元ドラフト一位が球場マスコットの職に就いている
ことについてかなり否定的な思いでいました。
スーツアクターとは神聖なる俳優業であるからです。
子どもたちに夢を運ぶ大切な仕事をまるで
「野球選手の失業対策」のようにとらえている阪急球団
が許せませんでした。
が、これは大いなる誤解であったことが氏のインタビュー
で明らかにされます。
野球選手としての現場経験が必須条件であること。
野球選手としての目線でゲームの進行を見る重要性。
ドラフト一位ネタとしてはあまりにも言い尽くされた
「今さら」感のある島野氏をピックアップした理由は
正にそこにあります。
もう一人印象に残ったのが高木大成(元西武)。
失礼ながら本書で取り上げられた9人の中では
申し分のない実績と栄光に包まれた高木が何故
あえてピックアップされたのか?
それは高木の現職が「いそうでいない」非常に
稀有な球団の裏方職に従事しているからなのです。
なぜこの9人なのか?
読み終えたときに誰もが納得し、全ての元選手が
前向きに「次の人生」に踏み出しているという事実
が胸を打ちます。